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ロシアのトルコ大使暗殺される:人をもてあそんだオバマ政権の罪

2016-12-20 05:41:04 | 欧州情勢複雑怪奇

ロシアのトルコ大使が暗殺された。犯人はトルコの警官らしい。多分治安担当の警官のような感じ。

私はこの大使は、ヒラリーとオバマに殺されたようなものだと率直にそう思う。ジハードを投入して他国を破壊し、一般人を人質にして立て籠もりつつ、尚も次から次から支援を続けるという信じられない暴挙を白昼堂々行っていなかったら、トルコはここまで荒れてはいないし、そうならロシアのトルコ大使が殺されることもなかっただろう。もちろん、50万人近くのシリア人が死ぬこともなかった。

さらに、オバマ政権が言いふらした、いい加減極まりない、不埒で無責任で図々しいロシア・ヘイトの産物でもある。オバマは、アルカイダと特定されているグループを使い続け、ISを創設したが、その過程において、トルコ系の人を含む大量のイスラム系の人を、ジハードへの道へと送り込んだ。イスラム国に従うのが正義だ、みたいな話を仕込んで、一方でそれと戦う恰好を作りながらも実際にはまったく戦わず、本当にそれを止めさせようとするロシアを、まったく不埒に、まったく無責任に敵視して、おもしろおかしく毎日毎日くだらない報道を続け、毎日毎日、ワシントンが支払う大量のバカ、つまりネトサポみたいなのを投入してきた。

外交官の暗殺という、ひと昔前なら戦争になるかもしれないといった事態を引き起こしたのは、これらオバマ政権とその属国群の夢遊病者のような不埒さだと思う。

この不埒さを、どうするんですか? アルカイダと進む21世紀プランがどれぐらい怖いことなのかこの人たちはわかってない(あるいは、わかっているから猶更やるんでしょう。この先ずっと揉めるから)。

 

憤激はそこまでとして、

直接の契機は、多分、国連安保理でアレッポへの国連監視団派遣を求める決議が採択されたことと、明日、ロシア、イラン、トルコの外相たちがモスクワに集まってシリア問題の対応を協議すること、でしょうね。

UN Security Council unanimously adopts resolution on deploying
observers to Aleppo
December 19, 17:15 UTC+3
http://tass.com/world/920509

ロシア、シリア、イラン、トルコで解決した方が筋が通ってるところに、わざわざ西側が提案を出して、割り込んで、結局またどこかでテロリストを忍ばせようとしているんだろうとは思うものの、既に東アレッポの未解放地域はとても小さくなっていること等考えると、彼にできることは限られている、と一応は思う。単純に、西側から派遣されている軍事顧問団等をどうやって逃がすかというだけなのかもしれない。テレビカメラ入れないで、みたいな。いや、しかし、悪魔の仕業は人間には理解不能なのでなんともいえない。

と、そんな中で、この大使暗殺事件は起きて、この犯人は、大使を銃撃した後、アレッポを忘れるな、とかなんとか叫んでいた。最終的には射殺されたようだ。

この成り行きそのものがおかしいと憤っている人もいる。犯人は当局のIDを持っているとはいえ、担当者ではないのに入れたところがまずエラー、次に、犯人は倒れた大使の横で5分近くも演説している。これをさせてはいけないだろう、ということ。最終的に射殺しているのだから、ただちに致命傷にならない銃撃をすればすむ(間違って射殺してもやむを得ない状況)。

ということから考えると、なんらかの手引きがあったのだろうと考えるべきなんだろうかな、と一応最初の考えとしてはそう考えておく。最初にどこかから流れてきた映像があまりにも立派というのも怪しいといえば怪しい。

 

■ ロシア、イラン、トルコ

この3国の対応について最初に出て来たのは、

プーチンとローハニ大統領が、イラン側からの電話でシリア問題について話した、というもの。

According to the Kremlin’s press-service, Putin and Rouhani talked by telephone at Iran’s initiative to discuss in detail the Syrian problems, first and foremost, the situation in Aleppo.
http://tass.com/politics/920540

その後3時間ぐらいして、

トルコの外相は、明日モスクワに行きますよ、トルコ大使館が伝えた。

Turkish embassy says Cavusoglu will come to Moscow for Russia-Iran-Turkey conference
World
December 19, 21:25 UTC+3

http://tass.com/world/920636

 

まぁ、暗殺者に屈してミーティングを変える方が間違っているわけで、これはそうなるでしょう。

で、トルコはむしろここでイスラム国寄りの姿勢を取れなくなったと考えるべきなんだろうとは思うが、そうすることで国内にはこの警官みたいな人たちが、裏切られたといった感じで残る。 

しかし、だからといってそっちに譲歩しようとすれば、この先ずっとテロリストの集合地域にならざるを得ない。

しかも、現状、シリア、ロシア、イランが組んでいるし、アメリカも政権が変わって、フリンみたいなISなんかとんでもない、そもそもワッファービズムを野放しにしたのが間違いという強硬な(または正当な)問題意識を持っている人が出てくる。

こう考えると、潜在的には、トルコのこの政権は米ロ軍に討伐される可能性だってある。まぁ、それはないだろうが、可能性としてパキスタン化しそうな感じはゼロではない。

何もわかってないネトウヨがロシアが悪い~みたいなくだらないことを言っては応援してくれているかもしれないが、エルドアンはプーチンに見捨てられたらお終いって感じになった気がする。

 

■ 人類の敵オバマ政権

いずれにして、これはオバマとヒラリーの責任です。ベンガジ問題に正面から取り組んで、アルカイダと進む21世紀なんていうバカなことを止めれば、シリア人はこんなに死んでないし、ロシアのトルコ大使も死んでないし、トルコの青年が道を誤る可能性も低減していたでしょう。

一体全体、ここまで人間性の破壊を楽しんだ政権があっただろうか? アメリカ史上というか人類史上でも類を見ない悪質さではないの? 

人を殺した数でいえば少ないが、この騙し方、騙された人は命のみならず、生き残ったとしても後々まで心理的なトラウマを受け、殺された人も、殺した人も、みんなが長く苦しむ。誤解が思い込みがそうは簡単に解けないから、その分だけ人々が憎しみ合う。オバマたちは、嘘情報を基に人々が憎しみ合うことが楽しくて仕方がない風でさえある。

オバマ政権の作戦は、嘘、嘘、嘘によって、人の判断能力を怪しくさせ、正しい情報と間違った情報の境目をあえて消していく作戦だったと思う。その上で、ロシアへのヘイトを作り出してはもてあそんだ。本来なら客観的、冷静であるべき立場の人々が、なんの証拠もなく、ロシアをひたすら叩き、敵と味方に分かれているような、あたかも現在戦場にでもあるようなムードを作っては自分の利益とした。

本来なら適切な情報を与えるべき人の口から間をおかず次から次から出てくる嘘情報、カウンターの嘘、ガス抜きの嘘、リアリティと妄想の境界をわからなくさせる映像手段による嘘といった心理作戦的な攻撃を、まったくの無防備な人々相手に行った。

この悪質さは類を見ないと思う。単純にいって、心理作戦を得意とするCIAの悪質な部分が乗っとているからこうなっているのだろうが、乗ったのも煽ったのもオバマでありヒラリーだ。

 

アサンジュの証言を「リベラル」なジャーナリズムが取り上げなくなった、この頽廃ぶりを懸念すべきなんだろうと思うわけですが、どこにもそのきっかけがない。

Secret World of US Election: Julian Assange talks to John Pilger (FULL INTERVIEW)

 


 

シベリア出兵 - 近代日本の忘れられた七年戦争 (中公新書)
麻田 雅文
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応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)
呉座 勇一
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2 コメント

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無責任な煽り (ブログ主)
2016-12-20 15:28:11
確かに、大津事件もそうでした。

トルコの事件には背景があるはずだから調べるべきとあちこちで言われており、さらに展開があるんじゃないかと思われますが、いずれにしても、これだけアサドを悪魔化して、ロシアを悪魔化したわけですから、今後も何かあっても不思議ではない。
返信する
『一人歩きするアルカイダの大義』 (ローレライ)
2016-12-20 10:17:04
『ロシアの悪魔化の一人歩き』した『大津事件』と同じく『一人歩きするアルカイダの大義』の結果が『ロシア大使の殺害』であり『警察官レベルも洗脳されている』のが無惨である。
返信する

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