今日10月1日は、中国の国慶節。
1949年10月1日、 天安門広場で毛沢東が中華人民共和国の成立を宣言したことを記念する日で、現在の中国の建国記念の日。
その前日は、そこまでの戦いにおいて戦禍に倒れた人たちを追悼する日。烈士記念日と呼ばれる。
新華社を見ていると各地で小さな集会を開いてさまざまに記念しているのがわかる。
そんなところで写真の出来の良し悪しを考えても仕方がないのだが、いやしかし、こういうのを見ると心を掴まれるような感じになる。いい写真だと思った。新華社ロシア版にあった。
まったくの私の妄想にすぎないが、この人のおじいさんは、中国の一大事の時に身を投じた人なのかな、など思った。
私がもしこの日に中国にいることがあれば、もちろん花を捧げて語り掛けたいと思う。
そして、バルバロッサ作戦開始日にあたる6月22日にロシアに居合わせたドイツのサッカーチームが、ソチで献花したことを思い出すかもしれない。
(ドイツチームは、したくないけどした、ということではないと思うよ。ただ、この日ロシアにいるドイツ人として、何かしないわけにはいかない、という切迫した思いがあって献花したように見えた。人間として私はその感情を共有するし、それは良いことだと思ってる)
6月22日、ドイツ サッカー協会ソチで花を捧げる
で、やっぱり台湾との関係が正常にならない限り、すべてのチャイニーズの物語にはならないよな、などとも思う。
中国にとってもっとも大変だったのは1930年代で、その時にはまさかこんな別れ方になるとは誰も思ってないから。
死んだ人の人数から言えばその後の方が多いとは思うけど、実際、最も大変で、そして最も多く青年が明日をも知れぬ中で渦中に飛び込んだのは30年代半ばなんじゃないかと思う。
日本が山東省、満州のみならず北支を取ろうとし始めた時分のことです。
私は、この時期に、これは大変だと軍に入った人たち、あるいはいうところの「地下に潜った」人たちは、外国人の支配を受けない独立した中国の達成にあたって、活躍の大小にかかわらず、等しく英雄だと思う。その後の、いわゆる日中戦争時代の方が死んだ人は多かっただろうけど、ここでまとまった人々が出てこなければ継続的に強くなっていく軍を作り出すことはできない。
日本にとっては、逆に、このへん、1935年あたりが傲慢のピークタイムでしょう。いろいろ読んで考えるたびに腹が立つ。個人的には、阿呆のピークタイムと呼びたい。
しばしば1936年の西安事件で反共から抗日になったとか、コミンテルンが仕切ったのがいかんかっただのという説が日本で書かれるけど、中国人の側から考えれば、華北を取りにきた馬鹿野郎を追い出さない限り独立中国はないと考えるのが理の当然、情の必然でしょう。だから、仮に西安事件が失敗したとしても、同じようなことが起こっただろう、としか思えない。
通して考えれば、勝ったのは中国人の青年たちの奮起だったと考えるのが最も合理的だと私は思ってる。
■ 山口淑子さんの証言
そこで思い出すのが、李香蘭こと山口淑子さんのお話。
1991年8月に徹子の部屋に出た時の動画がアップされていたので、大分前に見たんだけど、いろいろ興味深い。
山口淑子(李香蘭) 中国での思い出を語る vol.1 奉天(瀋陽)での淡谷のり子さんとの出遭いも語る 1991年8月 ★山口淑子さん 71歳時 (国会議員引退の1年前)
その中で、山口さんの李香蘭になる前の話をしている(だいたい1934年あたりの話)時、
20:30頃、その頃が一番、抗日、排日の学生たちのデモが盛んな時でした、とおっしゃってる。そして、その時代に山口さんはよりによって北京の女学校に入る。で、そこでのお話をいろいろしているんだが、私が注目するのはここでの黒柳てっちゃんの反応。
「....日中戦争はそろそろ始まって....」
とか言っちゃう。
そして、山口さんそれを受けて
「ええ、華北へどんどんこう...日本軍が、関東軍がこう攻めていった時ですからね」
という。てっちゃん、「ええ」というけど、どれだけわかっているのかかなり不安。
日中戦争なるものは、よーいドンで始まったわけではなく、言ってみれば第一世界大戦の時から日本は中国に対して侵略行動を取りっぱなしだというのが、この人もわからないんだろうなぁとか思った。
上海条約機構サミット、山東省青島で行われる
1991年から20年たっているので、総体として「華北分離工作」については、多少本も出てきたのでわかることが多くなったと思うけど、でも、今でも、まだだと思う。
■ オマケ
とはいえ、だがしかし、山口さんは、多分、重要なことをいろいろと隠している人なんじゃないのか、とは思ってる。
■ オマケ2
マジで、土肥原賢二あたりを靖国神社に入れて神扱いするって、ネオナチがかわいく見えるような暴挙だと思う。頭がおかしい。多くの日本人にとっても、まったくの迷惑。
■ オマケ3
アメリカのブリンケン国務長官が国慶節にあたり、おめでとうのメッセージを発表。
当たり前のことだけどニュースになる。
教えていただきありがとうございます。ウォッチしたいと思います。