1か月ぐらい前、ロシアのスプートニクVを承認している国が30か国になった話を書いた。
約1か月たって、3月5日現在で45か国が承認するようになってた。

以下はsputnik vのホームページにあった記事をそのままgoogle翻訳して日本語にして、3つづつ区切ってみたもの。
ロシア、ベラルーシ、アルゼンチン、
ボリビア、セルビア、アルジェリア、
パレスチナ、ベネズエラ、パラグアイ、
トルクメニスタン、ハンガリー、アラブ首長国連邦、
イラン、ギニア共和国、チュニジア、
アルメニア、メキシコ、ニカラグア、
Republika Srpska、レバノン、 ミャンマー、
パキスタン、モンゴル、バーレーン、
モンテネグロ、セントビンセント&グレナディーン、カザフスタン、
ウズベキスタン、ガボン、サンマリノ、
ガーナ、シリア、キルギスタン、
ガイアナ、エジプト、ホンジュラス、
グアテマラ、モルドバ、スロバキア、
アンゴラ、コンゴ共和国 、ジブチ、
スリランカ、ラオス、イラン
別に大した意味はないけど、現在ヨーロッパが揺れているので、ヨーロッパに着目して手を入れてみた。太字はEU加盟国、下線は、欧州勢力が支配下に置きたがってる国。
中南米では、アルゼンチン、メキシコなんかが大変喜んでいる感じで、見てて気持ちがよかった。あと、中東、例えばイラク、イラン、シリア、といった並びなんかが興味深い。
■ 妄想
スプートニクVがこれだけの国で承認されて打たれているという状況になるというのは、西側の悪い人たち、なかんずくGreat Restグループにとっては多分、マジで予想外だったんでしょうね。
で、ここからは私の妄想なんだけど、スプートニクVの伸長によって、ワクチン・パスポートは見直しを迫られているんじゃなかろうか、とか思ってみたりする。
つまりね、例えば、EU内ではEUが承認したワクチンでなければ、ワクチン接種とは認めないつもりで、ワクチン・パスポートとか言ってるんだと思うわけ。
それによって、ロシア他のターゲット国との間に壁を作る気だったのではないのか、と。このワクチンを打ってないお前は危険だから、お前はEU内に入れない、みたいな。
ワクチン・パスポートに、「承認済ワクチンの接種者のみの域内入国を許可する」とかいて、別紙に「承認済みワクチン一覧」を添付する、みたいな構想。
多分、中国とは商売がしたいので、ネゴして一覧に入れるつもり。
こうすると、ロシア他のターゲット国は、承認済みワクチンを買わないと取引関係を維持できない事態に追い込まれる。さらには、何されるかわからない状況に置かれる可能性もあるかもしれない。
制裁対象国というカテゴリーを作って、あらゆる金融取引から制裁対象国を除外させていく仕組みととても似てると思う。
アメリカやEUの銀行が制裁対象国とは取引をしないと制限すると、それらの銀行と取引する世界各国の銀行が制裁対象国を除外せざるを得なくなる(しないと、アメリカやEUの銀行と取引できず、場合によっては「違反者」として制裁を課される)、という構造。
ところが、ロシア国内で国産ワクチンが開発され、少なからぬ国が輸入し、既に接種しているところもある。成績もいいようだ。そして、あろうことかEU加盟国が承認しちゃった。
ということは、もし、認可一覧にスプートニクVを入れなかったら、ハンガリー人の一部はEU内で有効なパスポートを持っていない人になっちゃう! 昨日からはスロバキア人もこれに入る模様。
メキシコ人も接種しちゃってる。そう、みんなで接種すると、ワクチン・パスポートで世界を仲間と敵に勝手に分けていく構造が、雲散霧消する。少なくとも、グローバル展開できない(笑)。
あと、アフリカも別途、勝手に補助金をつけてファイザーetc.の高額ワクチンを安価に撃たせるスキームが推奨されてる。そこにも、おそらくスプートニクVを入れるつもりはないでしょう。だがしかし、既に打ってる人がいる。
どうなることやらわかりませんが、いずれにしても、このコロナ&ワクチン騒ぎは、巨大な力を使って作ったものの、彼らにとって良いように進んでいるのかはかなり怪しい状態だと思う。
■ スロバキアの怪
そんな中、おととい、スプートニクVを緊急に輸入して、承認手続きを取ったスロバキアが、それ以上に面白いことをしていた。
スロバキアの首相が、ロシアからワクチンを買うので、代金はウクライナ西部のザカルパチアで払うと言った。
Slovakia upsets Kiev after PM Matovic jokes that Bratislava swapped Ukraine’s western Transcarpathia for Sputnik V vaccine doses
思わず笑うけど、でも、よく考えると物騒ではあるのよ。
どこかというと、ウクライナ最西部。赤いところ。

ここはしかし、第一次世界大戦まで、オーストリア・ハンガリーの領土だった。
しかし、じゃあしっかりドイツ人なのかというとそうでもなくて、とにかく難しいところ。ようするに、Rusがつく名称で呼ばれているスラブ系の人たちと、ドイツ系の人たちの対立する地域の一角みたいなもの。
概ね、この4のところ。

そこが、最終的に、第二次世界大戦でドイツ、ハンガリーが負けたので、ソ連が支配する地域となって、ソ連の一部であるウクライナ・ソビエト社会主義共和国の地になって、その後、ソ連崩壊でウクライナが独立しちゃったので、そのままウクライナが持ってる。
ハンガリーにしても、スロバキア(当時はチェコ・スロバキア)にしても、統治が難しいところで1930年代にナチ協力国の内部で取り合った上に、がたがたして戦争になって、ソ連に攻めていって、ナチと共に敗北しているので、ソ連統治を承認するしかなかったと言えるでしょう。もうしょーがねー、になって大抵のことはソ連の指示に従って、結果的に落ち着いてたので忘れるに至った、という流れ。
それはつまり、ロシアに譲ったというつもりであって、ウクライナではないという見解も成り立つ可能性はあるかもしれない。
ナチ万歳のウクライナ国の政府にくれてやる義理はない、という見解は法的にはともかく、感情的には理解できる。正義すらあるかもしれない。
(ウクライナ内部のハンガリー系が多数派の地域は、キエフがウクライナ語だけが正式な言語だ、ロシア語話したら罰金だとかいう頭の痛いことをやっていることに、非常に批判的。)
ともあれ、スロバキア外務省が、不適切なコメントでしたと謝罪声明を出したようだけど、いやしかし、思わぬところで、ちょっと不気味な過去の怨念がさーっとあたりをかき分けたみたいな感じはする。この地域はホントに何か、とっても因縁ありまくりの場所なんだと思うんですよね。
NATO/US/EUの集合体は、ステファン・バンデラというナチの協力者を英雄視する人たちの集団を応援してウクライナを乗っ取ったわけですが、ナチ世界という過去をありがたく思ってない、いいものだと思ってないのは別にロシア人に限らない。
また、バンデラ主義者を担いで、ウクライナのオリガルヒに支配させていることを、周辺民が気づいていないわけでもない。
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