欧州情勢が面白くてそちらにばかり関心が向いてしまうのだが、ふと見ると、アメリカ様にては、首都の厳戒態勢なる事態が続いていた。
米議会警察、州兵駐留延長を要請 首都ワシントン警戒態勢続く
ネットを見るにこんな感じらしい。
While there is some talk of troops going home and the barriers that keep patriots out being taken down the Banana Republic of America Capitol Police chief is recommending physical hardening of the Capitol grounds. In other words you will never get USA backpic.twitter.com/7CbizgQagL
— Bruce Porter, Jr. (@NetworksManager) March 3, 2021
いわゆる先進国ではあまり見慣れない景色のような気もするけど、世界中でしばしば起こるクーデター政権というのはだいたいこんな感じでしばらく武装組織が前面に出るもの。
この厳戒態勢に意味があるなら、今頃どこかに「rebels」が終結してるんだろうか。
アメリカ様の流儀に従うのなら、今頃中国、ロシア、イランあたりの駐米大使たちが、クッキー持って「rebels」を支援してないとならない。
こういう人たち。
そして、その結果はこうなる。これがアメリカ流民主主義。
という顛末は、しかしながらアメリカで可能なのかと考えるとあんまり可能な感じではないよね。
まず第一に、武装してでも行動する「rebels」がいない。
武器はアメリカ内に多数ある、といったってそれは数の問題で、銃を持った人間を組織しなかったら「兵力」にはならない。居住地を守るというなら自然に集団化できるかもしれないけど、D.C・・・??って感じ。
首都ワシントンなるところは、アメリカ人にとって象徴的な場所ではないと思う。あんなところ、誰にとっても心のよりどころにならないでしょう。
トランプ派の民兵が襲ってくるというストーリー展開に無理があると思う(笑)。そもそもそんな人たちいるのか?というのが問題で、仮にいたとしても、ワシントン?いらねーよ、そんなところ、でしょう。まだしも、テキサスに立て籠もる方が無理なく読めるストーリー展開でしょう。
そして、こういう戯れ事ばっかりやってると、ますます国家アメリカの空洞化に拍車がかかるんじゃないのか、とも思う。
アメリカは独立時からしばらく以外は、防衛戦争をしたことがなくて、ペンタゴンを作ってからは常に常に侵略軍なので、外を攻撃する、他者を廃棄すること以外何も考えてこなかった。
つまり、一体として護ったことがない。護ったことがないのに「防衛」武装組織を作り、気分だけ護ってる人たちのふりをした。し続けた。結果として、中心が空洞化したところで何の不思議があろう。
冗談で書いてるんじゃなくて、まじで、武装組織を使って侵略戦争をやり続けた結果として、国内の統治機構に対する一般国民の信頼が弱まるというのは歴史的にむしろ普通のことではなかろうか。
大日本帝国というレジームと多くの日本人の関係はまさにそれで切れたんだと思うよ。
というところで、ここはやっぱり、「我らは人民の軍」We Are the Army of the Peopleを聞いてみたい。聞くたび涙が出るから聞きたくなんだが、再度アップ。
"We Are the Army of the People" Russian Army Choir, Red Square Victory Parade 9 May 2015
2015年に行われた対ナチス戦勝70周年記念のモスクワの軍事パレードのラストでミリタリーバンドが歌ったもの。
We are the army of the people(私たちは人々の軍である)と宣言できる集団って、国民国家にとって欠かせないユニットだと私は思ってる。でもって、上の歌の中に、モスクワを護れというフレーズがあるのもこういう軍との関係において非常に良い示唆だと思う。なぜなら、国民軍は自分たちと祖先、子孫の生きるエリアを護るために存在するわけですよ。
侵略軍との違いはそこ。