朝、ささっと書いて、その後出かけていたが、予想通りドネツクとルガンスクの事実上8年間自治共和国状態にあったところをロシア連邦が承認し、相互の条約締結が完了していた。
ロシア、ドネツク&ルガンスク承認の見込み - DEEPLY JAPAN
https://blog.goo.ne.jp/deeplyjapan/e/b138c7cbc88e49464728789ab62efa39
https://blog.goo.ne.jp/deeplyjapan/e/b138c7cbc88e49464728789ab62efa39
その間、フランスが国連安保理に議題を持ち込んでいるというのをチラ見したので、そうか、では、バイデンが有志連合を募って、ボルシェビキとナチの残党が煮詰まったみたいなキエフの傀儡政権を抱えて、ロシア連邦を撃て!という勇ましい展開になるのかと思えば、そういうことにはなっていない模様。
多分、ドネツク、ルガンスクを国家承認することは、ミンスク合意違反になる、違法だという説を唱える人が西側から出てくるんだろうけど、キエフの傀儡政権は一度も真面目にミンスク合意に取り組んでいない。そして、ドイツとフランスも真面目に取り組ませようという試みをしていたとは思えない。したとしても、失敗してる。
8年間、契約の一方当事者が不履行を続けている間、どうして、ドネツク、ルガンスクだけが合意に縛られている必要があるのだろう? まして、危機にさらされたままで。
ということなので、まぁアメリカ他の主流メディアが、ロシアがロシアがロシアがと騒ぐだろうが、どうせそれはロシアが何をしようが、しまいが、続く話。アメリカは息をするように嘘をつく、とロシアの国会議員さん(モロトフの孫)が言っていたが、まさにそれ。
で、プーチンが今回の承認にあたって国民向けに話したスピーチは非常に重要。
Address by the President of the Russian Federation
どうしてこんなことになったのか、ウクライナとはそもそもどうやって出来たのか、できたはいいけど、その後ソ連崩壊後の30年どうなってたのか、という話を説明してる。
ボルシェビキ世代の迂闊な制度設計によってロシアという1つの塊が、非常にいい加減にいくつもの共和国化していたことがそもそもの間違いの元。
こんなリーダーがいるって、ほんとにスゴイことだと毎度のことながらあらためて感心してる。
それは別途書く。
■ 2014年クーデターはみんなのクーデターじゃない
で、ウクライナの一体性が損なわれる云々という苦情が想定されるわけだけど、そもそも、現在キエフにある政権は、2014年のアメリカ、ドイツetc.によって焚きつけられたクーデターによって出来上がった政権。
この政権は、ウクライナで普通に選挙で選ばれた大統領を暴力によって追い出した政権。つまり、このクーデターを教唆した西側諸国は、民主主義をぶち壊した。
このことが伏せられている、語れなくなっているのは実にまったくおかしい。西側の自由度などそんなもの、といったところだ。
そして、そのキエフ政権の成分にはアゾフだのライトセクターだという、ロシア人は皆殺しだ、という発想を強く持った集団が含まれていることは最初から知られている。だからこそ、ウクライナ各地で惨いことが起こっていたし(クーデター前から)、今もそう。
結果的に、そのキエフ政権に立ち向かった人々は、大量殺人の餌食になったし、その後も、8年間一貫して、キエフ政権は軍事的にドンバスを制圧するという意思を捨てていないのだから、放置すればさらなる民間人殺人の可能性しか見えていなかった。
ということなので、ロシア外務省のこのまとめはいいまとめ。
・約400万人の人々は2014年のクーデターを支持しなかったことで、ジェノサイドの危機に陥った
・西側はここを無視したがる
・キエフはこの危機に対して軍事的解決しか考えてこなかった
・だから、ドネツク、ルガンスクの独立承認は必要だ
President #Putin: Almost 4 mln people who did not support the 2014 coup d'état have been subjected to genocide. The West prefers to ignore this. Kiev only sees military solution to the crisis. That is why it is necessary to recognise independence and sovereignty of DPR and LPR. pic.twitter.com/YyzoFd3O8c
— Russian Embassy, UK (@RussianEmbassy) February 22, 2022
■ 虐殺好きの西側
その他、今回の動きによって、2014年の一連の蛮行に改めて光があたっていくでしょう。
虐殺を教唆して、それをファシリテートしたがる西側という、恐ろしい仕掛けがあらわになることは、一部を除く多くの人類にとって良いこと。デス・カルトなんだよ、ほんとに。
オバマ、バイデンの政権の周りだけでなく、オルブライト、ヒラリーといった異常な人々の罪は暴かれるべき。今回の動きは、セルビア、イラク、シリア、リビアといった地域の人々にとってもまったく他人事ではない。
やっぱり、ウクライナからオリガルヒが逃げたのは、前に書いた通り、カザフスタン効果といった感じか。
■ 開けたら大変
で、実際問題、ウクライナの問題は、広義ロシアの内部の人たちの問題をまったく飛び越えて、アメリカ他の西側諸国にとって、開けたら大変なネタだらけで、整理に困るほど。思い付くままに書くと、
クーデター教唆
一般住民に対する殺人
ネオナチによる威嚇事件多発
マレーシア航空機事件
オデッサの虐殺
バイデンなどがまったくの利害関係者
アメリカの重要人物複数に金銭疑惑あり
各種オリガルヒの発生と態様
ナチの協力者の子孫たちによる支援と活動(特にカナダ)
歴史修正主義の出元と拡大(特に、スターリンとヒトラーの同列化)
バンデラ主義者と極東の右翼の連合(世界反共連盟)→ナチ、日本の戦犯逃れ
カトリックによるウクライナへの関与
ロシア・ヘイト1000年の歴史(正教会と西方教会問題)
みたいな感じだろうか。何なのこれ、って感じですが。
■ オマケ
ドネツク、ルガンスクの人たちは、ようやくホントにロシアに戻ったという心境でしょう。ロシアであることを悪いことだと教え込む、というのはWesternの1000年の怨念。
ロシアが独立を承認。喜ぶ #ドネツク人民共和国 の地元住民。#スプートニクのビデオ pic.twitter.com/G3rn4dnWCe
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) February 22, 2022
ウクライナ Украина はоу (u, “beside, at”) + краи (krai, “border, edge”).が語源で,文字通りロシアの辺境という意味ですから,地域の名称であって国名としては非常に不自然なものです.それをボリシェビキは国名としたのですから,まさに人工的な国家だったわけです.ウクライナナショナリストはそんな「ウクライナ」にしがみついているわけで,実に滑稽です.自分たちが目の敵にするボリシェビキのおかげで「国家」となったわけですから,ソ連に関係するものをすべて破棄するというのならば,「ウクライナ」も解体しなければならないはずです.
そう言う事だったんですね。独立国家の誕生、解らない事だらけですが、キエフ政権から縁が切れて、ロシアの庇護のもと、独立できたこと良かった。
おっしゃる通りで、プーチンが今回自国のアーカイブスを調べ上げて話している意味もそこにあると思います。
脱・ソ連化するならしろよ、と。ロシアはその準備があるしやっているので、手伝おうか、みたいな挑発的な感じさえあって、ちょっと怖かったです。
最低限、クリミア、ノボロジアはロシアだというのがロシア世界的な方向性になるんじゃないでしょうか。他の、ガリチアなんかは、西側でも誰が引き取りたいんでしょうか?