なんとなくあんまり大きく取り上げられていないような気がするけど、大みそかに起こったドイツでの騒乱はその後も大問題になっている。
大みそかに強盗や性犯罪が多発、難民巡る論議に ドイツ
http://www.cnn.co.jp/world/35075804.html
ドイツで女性複数に乱暴 容疑者の中に難民18人
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160109/k10010366111000.html
難民がいたかどうかも問題だけど、その前に90人ぐらいの女性が一カ所で暴力にさらされたというだけでも異常な事態でしょう。ところがそこになんらの同情も集まらないに等しい環境がある。NHKも含めて記事が、難民が入ってたらどうしましょう、みたいな感じが先行している。
そして、ドイツ当局の対応はさらにトチ狂っていて、この事件を4日間伏せていた。全国紙に載らなかった。いかにも平和な新年ですみたいなことを報じていたらしい。しかしソーシャルメディアや主要紙じゃないメディアが当然騒ぎいでいて、5日目になって実は・・・となった。
さらに、今日はそもそもイスラム系の難民を拒否していた団体がケルンで集会をした。この模様をRTがライブで報じていたのを何分かみた。
ドイツ警察は、難民にはずいぶん優しいようだけど、国民の集会には容赦なく装甲車を出してきて、道をふさいで、その上で群衆にはペッパースプレーを使ったりするわけね。去年の集会の時にはウォーターキャノン(要するに水の鉄砲)を使用してたし、警官と一般人がつかみ合いになってるのも見た。
https://www.rt.com/news/328379-police-pegida-cologne-rally/
Daily Mailにいっぱい写真が載ってた。ここ
犯罪を犯した人は敵ではないが、集会する人が敵なんだろうね、この警察。
思想警察のようじゃないか。あはは。
で、この大人数をケルンで配備していたらこんなことにはならなかったでしょう。ところが、ドイツ当局は事件後も女性の一人歩きには注意しましょうみたいなことを語っていたらしくて、さらにここでも憤激を呼ぶ。
昨日どこかで読んだところでは、ドイツ男子が自警団を作るとかいって騒ぎになってた。国家が守ってくれないなら市民が守るしかないだろう、というアイデアが出てきている点で、実は社会にとっては大問題だと思う。(人としては基本的に健全ですが)
そういうわけで、なんか、ドイツの状況が恐ろしい。そして、どうやら、現在の世界の主流メディア(だいたいいくつかの系統が握っているわけだけど)にとっては、メルケルを保持することが非常に重要であるようにみえる。彼女に大きな傷をつけないように報道してるもの。
■ しかしほんとに、戯けた政策を取ったものだ
で、今になって、どうも難民の人が含まれていたみたいだとか言い出しているけど、現時点での難民か否かというより、そもそもドイツ語を話さず、ドイツ社会にも西欧社会にもなじんでない人が大量に一度に入ってきているという時点で、社会にとっても不安定要素が存在しちゃう、これが大問題だったでしょう。
言語を異にし、その社会の仕組みもわからない若い男性を何十万も一度に入れるということは、それ自体とても危険なことだという発想がないのがまずおかしい。別に若い男子はみんな狼だとか言いたいのではないが、70歳の女子30万人と20歳の男子30万人では、どちらがより暴発事象が発生しやすいかを考えたら、おのずと答えってあるでしょ?
若くて健康な男子を主体に約100万人って、歩兵をこれだけ投入したら開戦が正当化されるだろうとさえ思う。ってか、どんな大国でも初戦は負けるほどの人数でしょう。
(逆に考えて、ロシアがウクライナからの難民を100万人ぐらい受け入れているけど、金銭、雇用とかの問題はあるだろうけど社会不安系の大問題になっているという話は聞かない。これってやっぱりこの人たちは同族だという証拠のようなものだ。)
移民受け入れのプロたるアメリカとかカナダは、こんなバカなことをしないわけですよ。ユーゴ難民の頃北米にいたけど、コミュニティーの受け入れ態勢を作って、各移民コミュニティーにちゃんと話通して、人数を考えながら入れてるからね、彼らは。
あと、日本でもそうだけど、全体的に、アラブ世界やイスラム世界と性犯罪可能性を直接に結びつけるのは差別だわ、みたいな感じで捉えている人が多いと思うけど、男女同権ではない社会が多いし、性犯罪が多い点については、彼ら自身が問題であるとシビアに理解していることですよ。また、自分の郷里にいるときにはそうでもないが他世界にいくと暴発しやすい傾向もこれを後押ししている(日本人だって旅の恥はかき捨てとかいって売春に勤しむ、あるいは金にものを言わせようとするおっさんを大量に排出してたでしょ?)。
だから今回のドイツの行動は本当に異常。
夏頃メルケルが、完全なオープン・ドアでとか戯けたことを言い出した時、これって騒乱を目的としているのじゃないかと騒いでいた人が結構いたけど、私もこの懸念を否定しない。だって、誰が誰だかわからない状態にしたら、それでなくても各国人が入り混じったバルカン半島なんて、簡単に不穏な情勢を作れるでしょ? だから、それを狙ったのかな、メルケルは、とか思っていたし、今も疑いを捨てていない私がいる。(そうでないとうのなら、陸路でなく海路でドイツに運べばいいだけ)
■ ドイツ社会の破壊者メルケル
ドイツのやり方は本当にバカだけど、このバカな行動は、お金を損したとか一回限りの何かの事故と違って、取返しがつかない。ここが本当に大変。
この件ではDaily mail(イギリスの大衆紙)のコメント欄が大盛況になっていたけど、その中で、ドイツ人らしき人が、メルケルを止めるには外国からの圧力しかない、みんなの力をかして、みたいなことを書いていたけど、これって多分本当だと思う。
ドイツは、前にも書いた通り、大連立を組んでいるので政権に対する野党が事実上存在しない状態。別の言い方をすればまたまたドイツは民主主義を捨て始めたって感じは実は濃厚。
その上で政権に抗する人たちは、極右とか極左とか書かれて、普通でない人たちとしてしか描かれない。
となると、人々がストリートに出る、ってな確率が高まるが、出ると治安出動した警察が取り囲むとなったらどうなるんだろう。
メルケルを使って効率の良い政権を作って、なんて考えていた人たちは結局ドイツ社会のユニティーを破壊することに寄与してると思う。
ドイツが揺れると欧州全体が大迷惑するのが過去100年の歴史なんだけど、今回もなんか収集の付かない感じになりつつあるような気がする。
敵を外に作って侵略マインド満タンにさせられた過去を振り返って、今回は一般人が奮起して異なる決断をしてほしいです。