初めて幽霊を視た時の事はあまり覚えていませんが、何せ、通常ではない日常を送っているものですから・・・・・
16歳で予知夢を観る様になって、その頃、事故を予知して回避する事が出来ました。
私の両親は、五年生の時に私を札幌に置いたまま、東京で「日の丸プロ」を興したので、父と会うのはお正月の一週間だけだったのですが、高校一年の夏休みに、東京から名古屋の人を仕事で連れて帰郷して、その人を、釧路まで案内する、と言う事で、特別に夏休みにも父と会う事が出来るので、父の帰郷を楽しみに待っていた時の事です。
その時、8つ年上の姉が家の車をいつも運転していたのですが、父が帰って来る一月程前から、この車は事故を起こす、と言う嫌な予感がありました。
いつも助手席に乗るのですが、歩行者や自転車が左側に居たら、轢いてしまいそうな、左側に横転するような、すごく恐ろしい感じがして、いつもいつも、胸騒ぎがしていたのです。
それで、父が帰って来てから一週間の間、毎日毎日
「お父さん、この車に乗ったら事故を起こすよ!!」
としつこく言い続けたら、最初は「え~~??」と言う態度で信じてなかった父が、この私が言うのなら、若しかしたら何か有るのかも知れない。
と思い直して、車を修理屋さんに診て貰ったら、何と、左前輪のブレーキのオイルシリンダーに皹ヒビが入っていて、ゆっくりゆくっくりオイルが抜け落ちて、急ブレーキを踏んだら、横転する事が分かったのでした。
そして急遽修理して、いざ、釧路へとお客さんを乗せて出掛けました。
その道中、左側が断崖絶壁の主道を走っていた時に、脇道から全くブレーキも踏まずに、大型トラックが突っ込んできたので、父は目一杯急ブレーキをかけて、ようやく止まる事が出来たのですが、もしかこの時、修理せずに出掛けていたら、お客さんもろとも、3人揃って、断崖絶壁から転げ落ちていたのです。
あの時のトラックの運転手の、悪魔のような微笑は、未だに眼の奥に焼きついています。
父が言うには、トラックの運ちゃんには、自分の車の方が大きいからと、わざと自家用車に幅寄せしたり、ぶつけたりする性質の悪いのが居るのだそうです。
わざと自転車に擦り寄って、通学途中の女学生を殺した事件もいくつも有りましたが・・・・・
本当に怖いのは、死人ではなくて、生きている悪い人間の方ですよ!!