ドイツのオーガニックオートミール
これを一日の最初の食事にしているのですが、小麦とは違い、グルテンは含まれないそうです。
グルテンが悪いと言う説が流布されていますが、本当にグルテンが悪いのかを調べてみました。
結論は、アレルギーが無い人には、何の問題も無いと言うことでした。
私は麺類が好きなので、ラーメンやスパゲッティを食べますが、60年以上何の問題も無かったので、この小麦が悪い説には懐疑的だったのです。
グルテンは悪者? グルテンを控えるべき本来の理由とは?
グルテンは小麦に含まれるたんぱく質のことで、グリアジンとグルテニンという成分が水と合わさりグルテンに変化します。
グルテンは水を加えると弾力性と粘着性を発揮し、パンやパスタがモチモチとした食感に仕上がるのはこの性質によるものです。小麦を使った食品は身近に溢れていて少し前までは抵抗なく食べていましたが、なぜ小麦は健康に良くないというイメージが広がったのでしょうか。
「原因は、小麦アレルギーの影響だと考えられます。近年、たんぱく質であるグルテンが小麦アレルギーの主原因とわかり、グルテンアレルギーとも呼ばれるようになってから小麦が悪者扱いされるようになりました。
ここで食物アレルギーについて説明しておくと、その原因の大半が食品に含まれるたんぱく質です。食物を摂取した際に体が特定のたんぱく質を異物と認識し、抵抗するためにIgE抗体と呼ばれるたんぱく質が過剰に反応してアレルギー症状を引き起こします。
発症のタイミングは体がたんぱく質にさらされ続け限界値を超えたときや、大人になって発症する人は感染症にかかり免疫力に不具合が生じて引き起こすことがあります。医療機関でIgE抗体検査を行いグルテンアレルギーと診断された人は小麦を避けるべきですが、基本的にアレルギー反応がない人はグルテンフリーにする必要はなく小麦を食べても健康被害はまったくありません」
グルテンフリーを実践する人たちが信じる「リーキーガット症候群」、医学的な見解は?
「グルテンアレルギーでなければ小麦を食べても健康被害はない」と話す岩崎さん。
しかし近年、グルテンは腸の粘膜を傷つけるという説が広がりつつあります。何が起こるかというと……。グルテンが腸を傷つけて腸の細胞同士の結合部に隙間ができ、そこから有害物質が血液中に流れ出して疲労感、下痢、便秘、腹痛などの不調が現れると言われているのです。これをリーキーガット症候群と呼び、リーキーは「漏れ出す」、ガットは「腸」を意味することから日本語では「腸管壁浸漏症候群」や「腸漏れ」と訳されます。
「腸の細胞同士の隙間が広がることを『透過性』と言い、リーキーガット症候群は透過率が上がった状態を指しますが医学的には疾患と認められていません。
アメリカ国立衛生研究所が運営するPMC(専門家たちによる審査を経て公開されるオンライン論文アーカイブ)で、公開されたマイケル・カミレリ博士の論文(※)によると、腸の透過性は病気や食物をはじめとするアレルギーの副次的な影響であり、腸の透過性そのものが体の不調を引き起こすことはないと明言しています。腸の透過性が病気の原因であれば透過性が改善すれば病気は良くなると考えられますが、腸内環境が整い透過性が改善されても病気の程度や治療効果に影響はないことがわかっています。
また過去の研究でも、健康な動物に意図的にリーキーガット症候群を引き起こしても病気にならないことが立証されています。
食べ物に関する様々な説がありますが、特定の食べ物に「悪」のレッテルを貼る情報は、情報元や医学的な見解などをきちんと自分自身で確認し、情報に振り回され過ぎないように気を付けることも大切です」(岩崎直宏先生)