マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

NHKスペシャル「スペース・スぺクタル3」を見る(その1)

2019年09月14日 | 科学・原発問題

 体調は漸く元に戻った。この1週間ほど、朝のラジオ体操に外出するくらいで、珍しく散歩もしないで自宅にいることが多かった。そこで何冊かの本を読みテレビを見た。テレビでは特にNHKスペシャル「スペース・スぺクタル3」の“はやぶさ2 地球生命のルーツに迫る”が面白かった。既に多くの方が知っている事かも知れないが、備忘録的意味を込めて綴っておく。







 すべての生命は炭素の繋がりで出来ている。「材料となる物質は地球内部から湧き出し、熱い水の中で炭素のつながりが生まれた」(地球説)と考えられてきた。ところが、地球内部には材料となる物質は少なく、生命のルーツにはほど遠いことがわかって来た。「地球説」は行き止まりを見せていた。ところが、飛来した隕石を分析したところ、そこに炭素のつながりを発見し、科学者達は、炭素は宇宙の彼方からやってきたのではないか(宇宙説)と、生命のルーツを宇宙に求め、それが実証的に証明されたとの話だった。はやぶさ2のサクセス・ストーリーの裏話が多かった。

 ①話は2012年に遡る。アメリカ・カリフォルニアで発見された隕石(サッターズミル隕石)を、半世紀に亘って隕石を分析して来たアリゾナ州立大学名誉教授サンドラ・ビッツァレロさんが分析すると、そこには長く炭素が繋がった複雑な物質があった。(写真:炭素のつながりが分析された隕石=サッターズミル隕石とC=炭素のつながりの模型)







 ②サッターズミル隕石と同じ隕石はどれか。様々な隕を調べていくとサッターズミル隕石と同じ光の特徴を持つ小惑星に行き着いた。その星こそ「リュウグウ」。更に分析するとリュウグウは炭素を豊富に含んでいることが分った。

 ③はやぶさ2はリュウグウのカケラを持ち帰ることで生命のルーツに決着をつけようとした。そのプロジェクトに係わっている東大教授杉田精司氏の話。
 「はやぶさ2は、今年の2月22日に一度リュウグウに着陸し、星のカケラを採るのに成功しているのに何故又そこを目指すのか?。小惑星の表面にある物質ではなく、地下の物質を採取必要があった。“フレッシュ”な物質を採取する必要があった。地下には炭素が長くつながったフレッシュなものが残っているはず。長くないと生命の材料にならない」

 ④“小惑星に穴を掘り地球生命のルーツに迫る”構想は10年前から始まっていた。この作戦の責任者がJAXAの佐伯孝尚さん。初代川口淳一郎氏から「小惑星に穴を掘ってくれ」と告げられていた。世界で誰もやったことの無いチャレンジが始まった。(写真:右が川口淳一郎さんで、左が佐伯孝尚さん。次回に続く)