1月24日(水)、妻の友人のトモさんと妻と私の3人で金沢文庫へ行って来た。「金沢文庫」とは北条実時が設けた日本最古の武家文庫だが、今は「神奈川県立金沢文庫」となっている。そこで特別展「運慶 鎌倉幕府と霊験伝説」が開催されていた。
千石駅8時52発の三田線を三田で京浜急行三崎口行特急に乗り換えると10時13分には金沢文庫駅着。意外に近い。バスで「称名寺前」下車。女性二人はこの地へは2年振りの再訪だったが、私は初めて訪れる土地。見るもの何もかもが珍しかった。 いきなり目的地に着くのかと思っていたらさにあらず。まずは称名寺へ。その称名寺の景観が私好みで素晴らしかった。称名寺からトンネルを抜けるとそこが目的地の県立金沢文庫。中世の隧道がまだ残っている不思議。帰路に立ち寄った「紅茶飲処 友&愛」ではビックリする事実に出合った。という訳で、金沢文庫については、称名寺・運慶展・「友&愛」の3回に分けて綴りたい。(写真:称名寺と金沢文庫を分ける隧道)
称名寺。何よりその佇まいの写真展。 まず出迎えて呉れるのが1818年(文政元年)の創建の仁王門と、鎌倉時代に造られた高さ4mの仁王像。
仁王門横の通用門を入ると、阿字ヶ池を中心に中之島・反橋・平橋を配した「浄土庭園」。庭園の向こうには、樹木豊かな金沢三山(金沢山・稲荷山・日向山)を背に金堂・釈迦堂・鐘楼が見えてくる。
説明板には概略次の様に書かれていた。
「称名寺は 金沢山称名寺と号し、真言律宗の別格本山として西大寺末の律院で 本尊には 木造弥勒菩薩立像( 鎌倉時代 重要文化財)が安置されている。 本寺は金沢北条一門の菩提寺で創建の時期は明らかにしていないが、1258(正嘉2)年金沢氏の祖と称されている北条実時が六浦荘金沢の居館内に営んだ持仏堂から発したと推定されている」とあった。見るからに堂々としたお寺さんは北条氏の菩提寺なのだ。金堂の隙間から微かに見える木造弥勒菩薩立像拝ませて頂いた。
北条氏の滅亡後は伽藍の維持が困難となり、江戸時代に入ると創建当時の堂塔の姿は失われたとも書かれている。しかし、1987(昭和62)年には庭園苑池の保存整備事業が行われ、浄土式庭園が復元された。それ故、寺域は縮小はされたが現在の景観があることを知った。背後の山はハイキングコースとなり、四季折々にその美しい姿を見せてくれるという。現在は冬枯れだが、春・秋はより美しいだろうなと思わせる風景。次回には是非桜の頃に訪れてみたい。
トンネルを越えるとそこが金沢文庫の美術館だった。