夕方、外出先から戻る車のラジオから道議会のニュースが流れていた。予算特別委員会の知事総括質疑が定刻より遅れてようやく開かれたとのことだった。通常1日が2日間になったが、理事者側の準備が間に合わず、なおかつ開会が遅れたということのようだ。
鈴木知事が答弁書の朗読をしていることに会派は分からなかったが質問者が「知事、紙を見ないと答弁できないのですか。涙が出ます。自分の言葉話して下さいよ。」という録音も。
どこかの国会と似てきたか。
予算特別委員会は国会と違って議会の都度、設置される特別委員会だ。知事総括質疑はそれまでの質疑で詰め切られていない知事の政治姿勢を質すもので、関係者の間では“ヨトク”と呼ばれ、普通は論点がかなり絞られたものが上がる。通常は各部1~2件くらいであり、知事も答弁書案を作る事務方も緊張するものだ。
コロナ対策予算で知事は議会を軽視していたように思う。緊急性を理由に、3月と4月のコロナ対策予算は本会議のみ。5月の補正予算に至っては議会に諮らず知事の専決処分、6月補正予算も議会招集日の6月16日の本会議のみで即日裁決している。これほど続くのはこれまであまり例が無いと思う。
流石の議員さん達もメンツ丸つぶれ。議会質疑を取り戻すべく、異例の2日間、200問ほどの質問を用意したものだから、事務方と調整が間に合わなかったらしい。
国に先駆けた法的根拠の無い「北海道緊急事態宣言」、現場置き去りの唐突な「学校一斉休校」など、鈴木知事は官邸ばりに功を焦っているようにも見える。腰を据えて道政に当たって欲しいものだ。