2018年4月6日
前日に親切にして貰った黄さんは独身で、妹さんと暮らしていると話していた。
別れ際、昼食の七面鳥の炒め物を納めたケースをバイクの格納スペースに入れる時に、袋に入った沢山のバターロールパンが目に入った。
七面鳥は妹さんとの夕食に持ち帰ったのだろうか。いい女性に巡り会えることを祈って7:00に台湾南端へ向けてペダルを踏み始めた。
嘉義市街地。バイク、バイク、バイク。(前日撮影)
バイク軍団に付いていれば間違って自動車専用道路に入ることは無いので安心だ。
嘉義市内から南へ5Kmほどの所に〝北回帰線〟のアーチがある。(前日撮影)
北回帰線は北緯23度26分の緯度線であり、気候区分が温帯から亜熱帯に変わる。南半球には南回帰線がある。
日本から最も近くで北回帰線を体験出来るのは台湾島であり、島はほぼ南北に二分されている。
南部地域は雲間から太陽が出ると一気に30℃を超える。日焼けで手足の皮が二度剥けた。
「夏至」は太陽が北回帰線に到達する日であることを知った。台湾では太陽がほぼ真上に来るらしい。
国道は二輪車専用レーンがあり、対面通行になっている。道路脇で豪快に豚肉を売っている店があった。
冷凍・冷蔵庫らしきものはあるが亜熱帯の常温下でブロック肉から量り売りをしていた。
『環島1号線』を70km走り、 昼前に台南市に着いた。
≪史跡の「赤嵌樓」の入り口と全景≫
17世紀に台南を占拠していたオランダ人の砦だが、1653年に鄭成功が彼らを追放し、跡地に中国式の楼閣を建てた。鄭成功と降伏するオランダ人の像が建っていた。
台南は国内の北と南から 観光客と食べ物が集まるという。寿司屋もあった。昼食に食べてみたがネタは日本と同じ。統治していた時代の名残りかもしれない。
この日の宿は小径が入り組んだ住宅街にあった。民泊のような一戸建てで、なかなか見つけられずギブアップ。カーディーラー店に飛び込んだ。
翻訳アプリで事情を話すと宿に電話をしてくれて、奥さんが車で迎えに来てくれた。台湾の人は本当に親切な人ばかりだ。後ろをついて行き無事、宿に到着した。
シャワーを浴びてひと休みして隣の喫茶店に入った。
何と、そこで二人目の中年の〝黄さん〟に出会った。喫茶店の常連さんで、東海岸の花蓮にある「太魯閣(タロコ)渓谷」の岩石崩落の危険は無いか尋ねると、よく行くそうで、丁寧な地図で注意点を教えてくれた。
お互いにたどたどしい英語なので時間がかかった・・・(笑)。
喫茶店にもう一人いたお客さんが近所の食堂のオヤジさんで、夕食に出掛けると食事代は全て無料にしてくれた。ずっと香辛料の効いた内臓料理を食べていたので暫くぶりの煮魚が旨かった。
台湾の人々は嘉義の黄さんをはじめ、皆さん本当に親切な人ばかりだ。
自分は出来ているのだろうか。。。
翌日、気持ちの良い目覚めだった。素泊まり3,000円くらいだったと思う。
(つづく)