2023.6.8 6:30
昨日の朝は快晴の気持ちの良いポタリングだったのに、今日は朝から小雨が降っている。
三日と良い天気が続かない。
気象予報士の解説を聞いていると、地球を包む大気圧と海水温の分布が変化してきているようで、春夏秋冬の季節感はこの先も薄れて行くのかもしれない。
いつの間にか気象が荒々しくなっている。
日頃、入国管理の実態には疎遠だったが、2021年の3月に名古屋出入国在留管理局でスリランカ人女性が虐待によって死亡したのではないかという問題が起きて、この国の事とは信じられない思いがした。
入国管理庁は、外国人が不法滞在などで強制退去を命じられても、送還を逃れる意図で難民申請を繰り返すケースが多く、収容施設の環境が悪化していると主張する。
このため、入管施設の長期収容解消を目的に、強制送還や医療体制の見直しを柱とする改正入管難民法が審議され、9日、参院本会議で与党などの賛成多数により可決、成立した。
難民申請中の強制送還停止を原則2回に制限するといった内容で、本国で迫害を受け、命の危険に晒される恐れがある人を帰してしまう懸念がある。
人道主義に照らしてどうなのか。
これまで入国管理を巡って、虐待と思われる映像が公表されたり、医師が酒に酔って収容者を診療していたことが明らかになったりすると、法律の改正の前に審査体制の見直しが先決ではなかったかと疑問を感じる。
何より、法案の根拠-立法事実-については薄弱で、法案の賛否より法律改正そのものが無効ではないか。
「入管庁が1次審査で見落としている難民を参与員の2次審査で探して認定したいと思っているのに、申請者の中に難民は殆どいない。」という柳瀬房子参与員の国会での証言はその後、虚偽であったことを法務大臣が認めた。
参与員111名の1人当たり年間審査が平均36件に対して、1,000件を超えているのは虚偽か、審査が適正に行われていない可能性があったのではないかと指摘されていたにも拘わらず、法案審議が進められた。
将来、台湾、朝鮮半島で難民が大量発生する事態に直面するかもかもしれないのに、「難民」にどう対処するのか国内の議論は深まらず、「返す」ことだけに課題が矮小化している。
野党が非力化し、国会の機能が薄れ、岸田首相の影が薄れ、酷い法案が次々に数の力で成立してゆく流れが恐ろしい。
法律の施行までの1年の間に考え直すべきだ。
いつの間にか〝強権国家〟になっている。