9/15の東京五輪代表の選考レースをTV観戦して設楽選手のファンになった。
37Km付近で疲れから失速して11位に沈んだが、じっと集団の中にいて終盤に仕掛けるというこれまでのセオリーではオリンピックで勝てないと彼なりの結論に至ったのではないか。
半ば公言して、出だしから大逃げを打った。ポーカーフェースながら決断力と斬新さが魅力だ。
昔走った自転車レースを想い出す。プロ競技では各チームのアシストが集団から飛び出したり、先頭を抑えたりしながらエースを最善のポジションにキープし、最期はエース同志の力勝負に持ち込むという分業体制だ。
日本人は消極的で外国チームになかなか入れなかったが、積極的な海外武者修行が功を奏してアシストまでは努めらる選手を輩出するまでになった。予定調和型の日本国内レースに埋没していたらそうはならなかっただろう。
設楽選手はアタックするエースであり、レースを攪乱するアシストの一人二役をこなさなくてはならない。どう組み立てるか、これからの探求が楽しみだ。
飛び出しては戻り、戻っては飛び出す。作戦的にライバルの足を使わせ、ゴールが近づき互いに牽制が始まった間隙を縫って一気に飛び出して勝つ。そんな走りを期待しているのだが。
スピードアップしている東京五輪では常識破りのいろんなタイプの選手が現れる予感がする。設楽選手には残る1名枠を勝ち取って貰い、暑い東京五輪で新しい走りを完成披露して欲しいと思う。