午前6時過ぎ、朝のポタリングの時に夫婦で馬鈴薯の早堀り作業の準備をしている姿を見かけた。午前6時過ぎ。農作業支援は8:00から17:00までだけれど、農家の人はその前後も働いている。生業とはいえ農作業のキツさを体験して頭が下がる思いがする。
いつもの漁川の河川敷道路を下流に走って折り返しで再びその畑の傍を通ると二人で収獲カゴに腰掛けて朝食中だった。なんだか微笑ましい。河川道路の上から声を掛けた。
「ご苦労さんです。この二日間、イモ拾いやってましたよ~! 脚、シビレました! 笑」
「暑かったしょ。大変だったね。今日は?」
「私は休みです。これから手伝いの人が来るのですか?」
「土曜、日曜は家庭サービスの人もいるからなかなか集まらないのさ。今日は二人でやるよ。」
「頑張って下さ~い!」
「有り難う!」
こんな会話をして別れた。
この時期、本州の馬鈴薯は品薄で北海道の早生種が価格も良く、これから出荷が本格化するという。作付けされているのは『北海50号』だ。
調べてみると、昭和37年に恵庭の島松地区にあった国の試験場で造成されている。品種登録はならなかったが恵庭や道南の共和町などで独自に栽培が続けられ、平成15年に「地域在来種」として増殖が認められたとある。
きっと地域の人にとって捨てがたい魅力があったのだろう。
作業支援に行っていた農家のKさんからキズはついているが立派な薯を貰った。大好きな玉葱と一緒の味噌汁にしてもらって食べた。母方に「男爵」が入っているのであの〝馬鈴薯らしい〟素朴な味がした。経営はさして大きくはないけれど多作物を組み合わせて頑張っている恵庭の農業の味がした。
馬鈴薯の増殖は種子ではなく、食用部分の塊茎を使うので効率は悪い。なおかつ「地域在来種」として純正な「種芋」を脈々と確保してきたのは農家の大変な熱意と努力がなければ出来ないことだ。
農作業に関わって学ぶこと、感じることが多々ある。
《キズがつかないよう手で拾う。そのケースが並べられていた。 2020.7.11 18:20》