また岸田首相の世論からの追い込まれ方針転換だ。
山極大臣の更迭に続いて、今度は見送るとしていた旧統一教会問題を巡る被害者救済新法を「今国会での提出を視野にできるだけ早く提出出来るよう最大限努力する。」と表明した。(8日)
しかも、法案の自民党の取りまとめ責任者が統一教会との深い繋がりが次々に明らかになってもまともな説明をしない萩生田政調会長というから呆れる。
萩生田は山極を自民党のコロナ担当責任者にして世間の非難を招いている人物であり、こうも世間離れした政治と人事を続ける岸田首相は何も考えない、考えられない惨めな政界操り人形であることが顕わになっている。
公明党は統一教会問題を突き詰めれば「政治と宗教」に行き着き、火の粉が飛んでくることを警戒して新法に後ろ向きだ。
そんなこんなで法案の提出の前に作成する「要綱」が国会スケジュールに間に合わないらしく、自民党茂木幹事長から野党側に法案の「概要」にしてくれと泣きが入っているという。
次から次へと霞が関の実働部隊は寝る間も無い毎日だろうと気の毒に思う。
人材が集まらず、流出して当たり前である。
だがしかし、あの政界裏情報配達人のような〝政治ジャーナリスト〟田崎史郎氏は政府に成り代わって、弁明、解説に努める。
曰く、
「山際氏は大臣を辞めさせられたことに対し党内で不満を言っていた。外向けに問題発言することを恐れて自民党コロナ本部長に就けたのだろう。」
「10月中旬から岸田さんは“法整備”を言われていて、政府内で一番熱心だった。7日の段階で内閣法制局の関門をくぐった。」
与野党で争点になっている「マインドコントロール下での高額献金の禁止」、「裁判所が認めれば被害者に代わり家族らが被害額を取り戻せる仕組み」はかなり早くから与野党のテーマになっていたと思う。
岸田首相がもっと早く内閣法制局に憲法との関係について事前に審査させておけば済んだことである。
田崎氏の「7日に関門通過」はいかにも無理がある。
政治も政治なら、このようなジャーナリスト??を公共の電波に頻繁に登場させるTV局も考え直さなければ政治の劣化が進むばかりである。
岸田首相のコメントにある
〝視野に〟
〝出来るだけ早く〟
〝最大限努力〟
はそうならなかった時のための役人の最大限の?保険を掛けた常套句である。
首相に側近はおらず、官僚は手が回っていない。
臨時国会の期間延長で内閣支持率はさらに低下し、反自民の連立政権に向けて政治が動かないかな。