東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

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リハビリテーション科のナースについて

2021年10月13日 | 紹介

少しずつ朝晩が涼しくなり秋の訪れを感じる日が増えてきました。

今回は私がリハビリ科医として勤務する中で一番関わる機会の多い「看護師=リハナース」の回復期リハビリテーション病棟におけるお仕事について簡単にご紹介したいと思います。

そもそも回復期リハビリテーション病棟というところは「急性期病院での積極的治療を終えられた患者様が、❶身体機能の向上(頭も体も)、❷基本的な生活動作の再獲得(食事、トイレ、着替え、歩く等)、❸社会生活を送る中で必要な能力の再獲得(個々人によって大きく異なる。職業動作、家事動作、公共交通機関の利用等。)を目指す病棟」になります。(急性期病院と異なり基本的に1日3時間のリハビリが受けられます。)

紹介する項目を①~⑥に分けてお伝えしたいと思います。そのため3部の構成とさせていただきます。今回は①、②について紹介したいと思います。

①健康状態観察と身体ケア

通常の入院の様に病気を治すことや退院する事が目的でないため、看護師に求められる仕事も少し変わってくる気がします。

脳卒中や骨折が回復期リハ病棟の患者様の多くを占めますが、基本的には高齢で様々な背景疾患があることが多いです。そのため血圧や体温の測定等はもちろん、患者様によってそれぞれ異なる注意点や注目すべき症状等があります。そういう意味では多岐にわたる疾患知識や最低限の急性期対応の知識が必要です。

日々、治療を要する新しい疾患や脳卒中の再発等がないか病棟でチェックをし、適切なアセスメント、必要なら迅速な処置及び速やかに医師へ相談をするという役割は重要といえます。

また食事摂取量や体重の推移等は運動負荷を決める、活動量を考える際に非常に重要ですし、排泄のリズムや便性状等の把握も緊急な事項ではないですが、本人の日々の生活、介護者の負担などの視点に立てば大事なポイントです。

②病棟での生活動作

身体機能を良くした上で実際の生活動作を獲得する事が目的になるため、食事・更衣・整容(歯磨きや洗顔等)・排泄・歩行や車いすでの移動等、病棟で毎日行われる生活自体も一つ一つリハビリになります。

リハスタッフのリハビリも3時間と多いのですが、それよりも病棟で生活する時間は10時間前後とかなり多いため、病棟生活でいかに練習量を稼げるかが鍵となります。

優秀なリハナース程、細かく患者様の生活を観察・把握しており、適切な動作の難易度や補助手段を考える事が出来、タイミングを見て病棟動作の難易度アップの提案(おむつでの排泄→おむつで排泄するが看護師を呼ぶ練習→尿器の使用→見守り下のトイレでの排泄→トイレで自己での排泄)等ができます。

ここが一番のリハナースの専門性だと思います。医者が全員の生活に密着する事は不可能なので非常に助かります。

次回:③、④の紹介をさせていただきたいと思います。ご観覧いただきありがとうございます。

 

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