以前、イスタンブールに長い期間滞在していたときの話。
ある日、食事に行ったら偶然知っている人物に会いました。その人は別の人物(トルコ人)と食事をしていて、その人を紹介してくれました。彼らから少し距離のあった私は、軽く頭を頷かせて挨拶をしたのです。
その途端、トルコ人が私に言ったのです。
”どうして日本人は挨拶をするとき、頭を下げるんだ?”
相手の意図をはかりかねた私は
”どういう意味?”
”イギリス人も、アメリカ人も、ドイツ人も、トルコ人も挨拶は握手だ。頭を下げるのはアジア人だけだ。どうしてだ?”
トルコの人たちは親日的な人も多く、基本的に善い人が多いのですが、イスタンブールでは時々、”俺たちはヨーロッパ人だ”という意識がヨーロッパ人以上に高い人がいて何度か不快な思いをしていたのですが、この人物もそのタイプのようです。
適当に無視していると、更にエスカレートして”なあ、説明してみろよ、どうしてだ?”としつこいのです。
私は結局・・・
「世界には様々な習慣があるのであって、自分の記憶ではフランス人やイギリス人も挨拶で頭を下げる亊があるんだけど、あなたはヨーロッパ人じゃないから知らなかった?」
と険悪なムードを作り出して、逃げるように店を出たのでした。
礼儀作法とかしきたりというのは、ある一定の社会への帰属意識を共有するためのルールという面がありますね。上に挙げたトルコ人はヨーロッパという範疇にイスタンブールが含まれるという根拠の1つとして”握手”が非常に大きなキーワードだったのでしょうか。
若者たちが自分たちだけしか理解できない言葉を使ってみたり、特定の人たちしかできない複雑な握手があったり、その他、様々なマイナーな作法などは帰属意識を確認するための決まりごとであるに違いありません。
これとは逆に若者たちが既存のマナーや決まり事を守らないのは既存の社会に対して自分たちは所属したくないという意識の現れであるとも解釈できます。大人たちの社会が格好良く見えれば皆、真似しようとするのではないかと考えれば、”近頃の若者は”とばかり言っていては駄目なのかもしれませんね。
さて、海外。マナーや決り事、ルールについては知らないことだらけです。1ヶ国や2ヶ国を数日間訪れるだけなら、ガイドブックなどを注意深く読んでおけばクリアできるかもしれません。もっと多くの国を訪れたり、あるいはガイドブックより深くその国に関ってしまった場合はガイドブックの情報ではカバーできない場合も出てきます。
私がこういう場合に採用している方法は、”知らない””ガイジン”という亊を前面に出す亊。それから、”こういう場合はどうするの?”と尋ねる亊。帰属意識という面では、自分は旅行者であって、その社会に帰属していないのですから、そのことを周囲の人が思い出してくれさえすれば少々のマナー違反は許容してくれます。知ったかぶりをしていると、どこかでボロが出たときに収集がつきにくくなる亊が多いと思います。積極的に尋ねるのは、その習慣に帰属している人たちから積極的に学ぼうとしている印象を持ってもらえる亊が多く、高得点です。
ところで、明日から”スーパーカブで旅するタイ北部”に行ってきます。来週はE&Gはお休みです。このブログへのトラックバックやコメントの承認も来週末までお待ちください。
ある日、食事に行ったら偶然知っている人物に会いました。その人は別の人物(トルコ人)と食事をしていて、その人を紹介してくれました。彼らから少し距離のあった私は、軽く頭を頷かせて挨拶をしたのです。
その途端、トルコ人が私に言ったのです。
”どうして日本人は挨拶をするとき、頭を下げるんだ?”
相手の意図をはかりかねた私は
”どういう意味?”
”イギリス人も、アメリカ人も、ドイツ人も、トルコ人も挨拶は握手だ。頭を下げるのはアジア人だけだ。どうしてだ?”
トルコの人たちは親日的な人も多く、基本的に善い人が多いのですが、イスタンブールでは時々、”俺たちはヨーロッパ人だ”という意識がヨーロッパ人以上に高い人がいて何度か不快な思いをしていたのですが、この人物もそのタイプのようです。
適当に無視していると、更にエスカレートして”なあ、説明してみろよ、どうしてだ?”としつこいのです。
私は結局・・・
「世界には様々な習慣があるのであって、自分の記憶ではフランス人やイギリス人も挨拶で頭を下げる亊があるんだけど、あなたはヨーロッパ人じゃないから知らなかった?」
と険悪なムードを作り出して、逃げるように店を出たのでした。
礼儀作法とかしきたりというのは、ある一定の社会への帰属意識を共有するためのルールという面がありますね。上に挙げたトルコ人はヨーロッパという範疇にイスタンブールが含まれるという根拠の1つとして”握手”が非常に大きなキーワードだったのでしょうか。
若者たちが自分たちだけしか理解できない言葉を使ってみたり、特定の人たちしかできない複雑な握手があったり、その他、様々なマイナーな作法などは帰属意識を確認するための決まりごとであるに違いありません。
これとは逆に若者たちが既存のマナーや決まり事を守らないのは既存の社会に対して自分たちは所属したくないという意識の現れであるとも解釈できます。大人たちの社会が格好良く見えれば皆、真似しようとするのではないかと考えれば、”近頃の若者は”とばかり言っていては駄目なのかもしれませんね。
さて、海外。マナーや決り事、ルールについては知らないことだらけです。1ヶ国や2ヶ国を数日間訪れるだけなら、ガイドブックなどを注意深く読んでおけばクリアできるかもしれません。もっと多くの国を訪れたり、あるいはガイドブックより深くその国に関ってしまった場合はガイドブックの情報ではカバーできない場合も出てきます。
私がこういう場合に採用している方法は、”知らない””ガイジン”という亊を前面に出す亊。それから、”こういう場合はどうするの?”と尋ねる亊。帰属意識という面では、自分は旅行者であって、その社会に帰属していないのですから、そのことを周囲の人が思い出してくれさえすれば少々のマナー違反は許容してくれます。知ったかぶりをしていると、どこかでボロが出たときに収集がつきにくくなる亊が多いと思います。積極的に尋ねるのは、その習慣に帰属している人たちから積極的に学ぼうとしている印象を持ってもらえる亊が多く、高得点です。
ところで、明日から”スーパーカブで旅するタイ北部”に行ってきます。来週はE&Gはお休みです。このブログへのトラックバックやコメントの承認も来週末までお待ちください。
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