旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

クランブルックで朝食を

2009年04月02日 | 旅行一般
例えばカナダオフロードファンライドで利用する事が多いクランブルックのヘリテージイン。朝起きて朝食をとるためレストランへ行きます。曜日によってはバイキングなのですが、曜日によってはメニューを見て注文するのです。

メニューといっても朝食のメニューは3つ位しか種類はありません。だから本のようになったメニューではなく、机の上に置かれた簡単なカードのようなメニューです。その中から、選んで注文します。メニューには、例えば"Traditional"といった名前と、"卵2個、ハムまたはベーコン、トースト2枚、コーヒーまたは紅茶"と、そのメニューの内容が記載されています。

それではTraditionalを注文してみます。
"I will have a 'traditional',please."

たいていの場合、これで注文が終わったつもりになりますが、そうはいきません。
注文をとりに来た店員はあなたに卵の料理方法を尋ねます。卵の料理法を答えなければなりません。つまり、卵料理の英語名をいくつか知っていない事には”モーニングセット”の注文もままなりません。そのほか、トーストに関してもブラウントーストかホワイトトーストか尋ねられますし、ベーコンかハムかどちらを選ぶかも尋ねられます。

メニューの種類は3種類でも、この質問に対する答えの組み合わせ方により、実際にはかなりの種類のメニューが存在する事にもなります。

ツアー参加者全員が質問に答え、それぞれの組み合わせの料理が出てくるまでに1時間弱は簡単にかかってしまいます。8時半頃に朝食に行って、皆の料理が出されるのが9時半。30分で食事を済ませても、それからライディングウェアに着替えて、バイクの所に移動していると、もうすぐお昼です。

この時間の流れ方の中、私の頭をよぎるのは”ファーストフード”という言葉です。つまり、”モーニングセット”を食べるだけでも、これだけ時間がかかることから考えれば、確かに”ファーストフード”は”ファースト”だと実感するわけです。日本のレストランのように効率の良い中にいると、”ファーストフード”が特に早いとは実感しないですし、どうしてファーストフードと呼ぶのか不思議に思う事もありますが、ファーストフードの本場では実感できます。

ただ、この観点では一時期流行した”スローフード”という言葉は、ただ単に効率の悪い仕事ぶりを指しているようにも思えてきてしまうのですが、そのあたり、誤解をしないようにしなければなりませんね。


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