朝食を取りにメーサイの中心部へ向かいます。まだ早すぎるようで、なかなか空いている店がなく、空いている店はとても混雑しています。何軒かの店を覗いた後、混雑していた店に戻ってみると、運よく入れ替わりに出ていく一組の先客が。ちょうど自分たちのテーブルを確保することに成功してカオ・カ・ムーの朝食。これは豚の角煮をご飯に乗せたようなメニューで、日本での日常生活では朝には食べないような濃厚な食事ですが、もうすっかりタイの生活に慣れてしまってこういうメニューも奇異には感じなくなっています。
宿に帰って荷物を積み込み、走り始めた頃にも天候は微妙な印象。今日のルートは山岳地帯を中心としたルートなので雨に降られずに済ますことはできないかもしれません。
ミャンマーとの国境沿いに走る道に入ると、相変わらず何か所もの検問があって少し物々しい雰囲気。そして、空からは時折小雨が落ちてきたり、突然日が射したりを繰り返しますが幸運なことに本降りには巻き込まれずに走り続けます。
前回、前々回の同じ企画で通りかかって気になっていた、道路際にあるミャンマー国旗を揚げた村。今回は試しに村の前にバイクを停めてみたのでした。いつも国旗は揚げられているけれど人影を見たことがないのでもしかすると無人なのかと思いきや、すぐに1軒の小屋から武装した兵士が現れて大声で怒鳴っています。どうやら、”とっとと行け”と言っている様子で、少し緊迫した雰囲気なので、そそくさと立ち去ります。
それに引き替え、タイ側はのんびりしたもので、昔国境警備隊の基地だったと思われる場所が塹壕を残したまま展望台となっています。この展望台からしばらくミャンマー側の風景を眺めますが、残念なことにあまり天候が良くなくて眺望もあまり利きませんでした。
このエリアは時々現れる国境警備隊の検問所と交通量のほとんどない適度な緊張感を要求する道路が常に適度な刺激となって走る事自体を楽しむことが出来るエリア。走り出すとスーパーカブであっても運転に熱中してしまうような集中力を感じます。
道路がミャンマー国境を外れてタイ国内へ向かうに合わせて我々もミャンマー国境を離れます。次に向かうのはメーサロン。前回のツアーからなんとなくコースに組み込んだ町であまり予備知識がなかったのですが、今年、チェンライに泊まった際、チェンライのゲストハウスのオーナーに今回の予定を聞かれての雑談の中で、メーサロンがお茶の産地であることを知ったのでした。そういう目で見ると、茶畑もたくさん目につきます。
昼食の後、メーサロンの中心部と思われるバスターミナルにバイクを停めて、出来ればお茶を飲んでからこの街を出ようと考えたのですが、茶葉を販売している店ばかりが目について、茶店のようなところは見当たりません。茶葉を販売している店が試飲を奨めてくれたので少し便乗して、いくつか飲ませてもらいました。ウーロン茶をはじめとする中国茶。茶葉を買うつもりがなかったので、代わりにドライフルーツを買って店を出たところで、またまたスコール。店の軒先で雨宿りさせてもらいます。かなり激しい雨脚に、お茶を飲んでみようと思った自分の幸運をかみしめます。昼食を食べた後、そのまま走り出していたら、雨宿り出来ない場所で豪雨に遭遇するところでした。
幹線道へ舞い戻って、ファーンへ向かいます。前回は到着後、暗中模索で宿探しをしたわけですが、今年は知っている宿もあります。一旦バザールに立ち寄って休憩がてら軽食を取り、昨年泊まったUKホテルへ。ところが昨年泊まった安い部屋があいにく空いておらず、新館で少し宿泊代が高くなることが判明。一旦、ここを出て、他の宿も探してみる事にしました。
すぐ近くにあるホテルは、ここ数か月、誰も止まったことが無いとしか思えないほど雑草が生い茂り、屋根も崩れて雨漏りしそうな建物。1部屋100バーツの破格値で、私一人なら泊まったと思いますが、ご参加のお客様にはさすがにお勧めできず断念。もう1軒は、UKよりさらに値段が高いので、結局もとに戻って今日は少しきれいな宿泊です。
部屋に入って皆さんシャワーを浴び始めたところで問題発生。中庭でビールを飲みながらホテルのオーナーと話していた私に湯沸かし器の火が付かないという連絡が入りました。従業員に再度確認してもらいますがやはり作動せず。暫く作業の結果、プロパンガスのボンベを交換してもらって無事お湯が出るようになりました。
夕食は夜になると道路わきに立ち並ぶ屋台へ出向いて皆、思い思いに注文をしての夕食です。チェンマイに到着したころには、皆自分の好みを言う事も出来ず、”同じものを”などと注文していた方々も、ここに来るころにはそれぞれが自分の好みの屋台に行って、それぞれに注文を行って自分なりの夕食を楽しんでおられます。このツアーの目的は、今回もどうやら達成できた様子です。
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