旅のウンチク

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スーパーカブで旅するタイ北部 Day3 = コミュニケーション

2013年11月14日 | 旅行一般
いよいよ今日からは本格的なツーリングとなります。皆さんも荷造りを済ませて順次ゲストハウスの1階へ。今年のゴールデンウィークのツアーから始めた毎日のブリーフィング。普段乗っているパワーのあるバイクと非力なスーパーカブとの乗り方の違いやチェンマイ市内の雑踏を抜けるための注意点などの他、今回はもう少し工夫して、”私が初めてこのルートを一人で走るとしたら”という前提で、地図上のルートを説明、そのルートを見つけるための手がかりとなる地名や地形、予測される道路標識、それらの情報をどういうふうに拾いながら走るかを説明します。このツアーから帰った後は、ご自分一人でも海外を地図だけを頼りに走れるようになってもらおうという狙いです。

 朝食を済ませてバイクを受け取って、チェンマイ市内でガソリンを給油した後はいよいよチェンライへ向けて移動を開始します。市内の雑踏を抜けてハイウェイに乗り、交通量が減ったところでペースアップ。70km/h前後の速度を意識しながら走っていると、道は少しずつ山間部へ。大型バイクであれば意識することも無いのかもしれませんが、非力なスーパーカブでは時たまシフトダウンを強いられるようなアップダウンが続きます。

 いつもの事ですが、この区間はとても交通量が多く、しかも道路がそれなりに良いので周囲の交通はかなりの速度で走っています。我々のバイクを後ろから来た四輪車があっという間に抜き去っていきます。意識してバックミラーに頻繁に注意を向けるのですが、速度差が大きいので気がつかないままいきなり抜き去られる事も多く、そのようなときは”ビクッ”とさせられます。

 峠を越え、メカチャンの温泉が最初の休憩地点。バイクを停めて足湯に入っていると皆さんから口々に”もっとトコトコ走るんだと思っていた”とか、”バイクに乗ったら飛ばさないと居れないんじゃない?”などなど、どうやらスピード狂扱いです。

 メカチャンの温泉で比較的長い休憩の後は少し進んでいつもの食堂で昼食を摂ります。ルートが変わったり、ペースが違ったりで毎回同じパターンというのは無いのですが、チェンマイを出て最初の昼食だけは第1回からずっと同じこの食堂(食堂が移転しましたが)。英語は全然通じませんがいつもとても歓迎してくれます。
 
 近年、タイでもWi-Fiが普及していて、ここでもWi-FiにタブレットPC、そしてフェイスブックのページを見せられて少し意外でした。タイ語版なので正確にはわかりませんが、どうやらパイの方へ行ったツーリングイベントに関する記事のようで、クリスマスにまたイベントがあるから”それまで日本に帰るな”と。

 食事を終えた後も落ちていたココナッツを割って勧めてくれたり、食べられる木の実をあれこれ教えてくれて”食べてみて”と勧めてくれたり、地図を取り出したお客様に、現在位置を説明してくれたりで、小一時間をここで過ごしたあと再スタート。メスワイで給油のための小休止をとり、恒例のワット・ルンクンに立ち寄ったのち、チェンライに無事到着。宿も無事空いていてこの日はスムーズな1日でした。

 夕食はチェンライのナイトバザールへ。この旅恒例の通過儀礼。昆虫食の味をチェックした後はそれぞれに興味のある料理を持ち寄ります。一角にいつも人気で人だかりがしている店があります。そこで”ご飯もの”を注文しようと並んでいると、横にいたタイ人のご夫婦が”ココはおいしいから是非、注文して”と声をかけてきました。
”何がお勧め?”と尋ねると
”どれもおいしいけれど、フライドライスなんかどう?チキンもおいしいし、シーフードもおいしい”
壁に貼られた料金を見るとシーフードのフライドライスはB50。
”うーん、シーフードは私にはちょっと値段が高いですね。”
と言った途端、今度は反対側に居た欧米人(ドイツの人でした)が大爆笑。あまり英語の通じない環境なのに、アジア人同士が彼のわかる言語(英語)で会話している事自体が面白かったらしく、なおかつB50を高いと言った事で笑いがこらえられなかったようでした。

 人気の高い店なので、なかなか料理が出てきませんが、料理を待つ長い時間も、屋台の前で偶然出会った人達との会話であっという間に過ぎて行きました。

 本日の走行距離:183.6km

 お客様が撮影した動画が見れます。ここから


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