邪馬台詩:江戸時代に流行した予言の詩 その2
2020.5
邪馬台詩(やまたいし)の解釈
東海姫氏國。百世代天工。右司爲輔翼。衡主建元功。
初興治法事。終成祭祖宗。本枝周天壤。君臣定始終。
谷填田孫走。魚膾生羽翔。葛後干戈動。中微子孫昌。
白龍游失水。窘急寄胡城。黄鷄代人食。黒鼠喰牛腸。
丹水流盡後。天命在三公。百王流畢竭。猿犬稱英雄。
星流飛野外。鐘鼓喧國中。青丘與赤土。茫茫遂爲空。
以下は、編者による、詩を主観を交えずに、穏当な解釈をしたものです。
主観を交えれば、、
時代時代、立場、思想によって、
多くの解釈が成り立つでしょう。
東海姫氏國。百世代天工。右司爲輔翼。衡主建元功。
東海の姫氏の國は、百世代までは続くであろう。
家臣たちに補佐され、王は、功績をあげる。
初興治法事。終成祭祖宗。本枝周天壤。君臣定始終。
初めて法を興して国を治める。祖先の霊を祭る。
王の子孫は繁栄して、各地を治める。
君臣の規約を制定する。
(しかしながら、)
谷填田孫走。魚膾生羽翔。葛後干戈動。中微子孫昌。
谷がくずれて田畑がうずまり、人民は亡くなったり、四散するであろう。
切りきざまれた魚に、羽根が生えて飛んでいったような、怪奇な事が起こる。
その後、戦乱、反乱が起こる。
それから、少し年代が下って身分の低いものが、権力をにぎり、繁昌するであろう。
白龍游失水。窘急寄胡城。黄鷄代人食。黒鼠喰牛腸。
正当な王。権力者が力を失うであろう。
権力者(王)は、大急ぎで、辺遠の地に逃げ出すであろう。
黄色い鷄が人に代わって人の食べ物を食べ、黒い鼠が牛の腸(はらわた)を食べるような、奇怪なことが起こる。
丹水流盡後。天命在三公。百王流畢竭。猿犬稱英雄。
戦乱、動乱によって赤い血が流れ、流れ尽きた後、天命は三公に移るであろう。
百王が滅びた後に、猿や犬の様につまらない者たちが、自ら英雄と称し、戦いを繰り広げるであろう。
星流飛野外。鐘鼓喧國中。青丘與赤土。茫茫遂爲空。
不吉な流れ星が野外に飛び、戦いの鐘や太鼓の音が国中に響くであろう。
東方の土地や国、南方の土地や国は、戦乱で破壊尽くされ、ついには何も無くなるであろう。