私立校・中高一貫校生専門アルファ
私立校・中高一貫校生専門アルファのブログ。講習のお知らせや日頃の勉強について、基本的に毎日書いています。






進級・進学を垣間見れる3月は、自分の人生の岐路はもちろんのことですが、
他人の人生の岐路にも触れることとなります。


先輩の卒業式に参加された方もいると思いますが、
いかがだったでしょうか。


ここで、何回か、嫌味のように書かせて頂いた事実を、
もう一度よく確認して頂きたいと思います。


厳しいように感じられるかもしれませんが、心を鬼にして、
お聞きします。


部活動の先輩はどうなりましたか?
そして、顧問の先生はその先輩に対して、どうしましたか、
どういう態度・姿勢を取りましたか?


普段は、楽しい、優しい、厳しい、すごい、憧れるといった感情で、
部活動の先輩、顧問の先生を見ていたと思います。


しかし、この3月は、“普段”とは異なる姿を見れると思います。


学生生活は、勉強だけをしていろと、言いません。


勉強以外にも大きな可能性を秘めているのが、若い皆さんの特権です。


楽しいこと、つらいこと、うれしいこと、悲しいこと、多くの経験を積めるのも、
学生時代の醍醐味だと思います。


しかしながら、私立校・中高一貫校は、少し一般の学校とは異なります。


ほとんどの学校が、「大学進学」を前提にしている、あるいはそれを目指しています。


最近は、そのことの意識と危機感のズレが、学校、生徒、部活動の顧問の先生とで、
大きく差が出てきているように思います。


勉強を、部活動をと、文武両道を推し進める学校。

修学が遅れている、テストの点数・成績が取れていないにも関わらず、
部活動を優先してしまう生徒。

部活動での大会の実績を目指す、部活動の顧問の先生。


そして、全員に共通するのが、「実際に“全て”“上手く”出来ている人がいる」ことから、
一人一人の個人を、自分を、別問題のように、他人事のように考えて、
とりあえず後回し、先延ばしにして、目の前のものを頑張る。


その頑張る矛先が、勉強以外のものとなった時、悲劇の種が生まれることがあります。


学校、部活動の顧問の先生は、こう思います。


勉強以外のことで頑張れた、やる気を出せば、物事を達成できることを学べた。

・・・のだから、勉強だって頑張れる(だろう)、
やる気を出せば、点数を成績を取ってくれる(だろう)。

努力することの大事さ、達成することの喜び、そういったものを勉強以外のものを通して学び、
“それ”を勉強にも活かしてくれる(だろう)。


これもまた、実際に“それ”を証明する生徒がおりますので、このことを否定することはできません。
むしろ、良い結果だけ集めれば、これ以上素晴らしい、文武両道の精神、教育は無いでしょう。


しかしながら、生徒の皆さんはいかがでしょうか。


今やっている、勉強以外のことを通して、それを、そのやる気、その方法、その努力を、
勉強に「置き換えて」やってみる、試してみる、達成してみる、となっているでしょうか。


そう考えて、実際にやる人が「いない」わけではないから、強く言えないのですが、
これが出来ている方は、なかなか少ないのではないでしょうか。


そこで、上記した、私立校・中高一貫校は、「大学進学」を前提にしている、
あるいはそれを目指しているというところが関わってきます。


大学進学が、個人の自由に左右される、つまり最終的に「入試」で合否が決まるのであれば、
学校側も受験対策、そして「卒業要綱」を満たすことに注力できます。


しかし、大学進学まで一貫の「進級・進学要綱」がある大学付属の中高一貫校は、
また少し特色が変わることになります。


最終的に「学力」「卒業」を満たせばいい、入試・受験と異なり、
大学進学まで一貫の「進級・進学要綱」では、定期的な「学力=成績」を満たさなければ、
進級・進学が許されません。


そのことを、本当に意識しているかどうか、危機感を持てるかどうか、
その上での、「文武両道」になっているかどうか、そうして、
もしどちらかがどちらかの足を引っ張った場合、どちらをどうするのか、
その覚悟を、判断を、決断を、持ち合わせているかどうか。


このことを、何も言われずに、刻々と時間と機会が無くなる中、自ら気付き、
自ら覚悟・判断・決断をすることまで、実は求められていることになります。


ですので、以前にも書いたように、全て過ぎ去ってからは、「自分の責任」「自己責任」で、
切って捨てられるかのような、扱いを受けることになります。


また、部活動をやり玉に挙げてしまいましたが、部活動以外でも、勉強以外のこと全て、
もっと正確に言えば、学校のテストの点数と成績以外の全てが、この「自己責任」にあたります。


進級・進学要綱においては、「学校のテストの点数と成績」以外のことが、大きく評価され、
考慮され、進級・進学が許される、特権的に与えられるということはありません。


もちろん、追加点になる、もしかしたら一芸入試扱いになるといったことはありますが、
そんな奇跡のようなイレギュラーを前提にしていて、進級・進学できるほど、
昨今は甘くないです。



全てが終わるこの季節の頃には、「自分の責任」「自己責任」の結果を
噛みしめることになります。


先輩の今の姿は、まさに、その結果と言えます。


その先輩と、顧問の先生をよく見ておいて下さい。


そして、自分と重ね合わせた時に、果たして、どうするのが良いか、自ら気付き、
自ら覚悟・判断・決断をして下さい。


こう迫るのは、時間と機会が“有限”だからです。


特に、大学進学まで一貫の「進級・進学要綱」がある大学付属の中高一貫校の方は、
“限られた”定期テストで、時間内で、その要綱を、基準を満たさなければなりません。


よく考えて、来年度は、次学年は、次学期はどうするのか、決めてみて下さい。


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