栄冠ゼミ (著)、330円(税込) 私立校・中高一貫校生の一学期中間テストの勉強の仕方を紹介
今週は綺麗ごとのように、
『無限の可能性、将来・未来を持つ子供たち』と
強調して書かせて頂いたことが多かったので、
毒を吐くと言いますか、私自身の認識・意識の
ブレを矯正するためにも、自分自身の再認識のため
書かせて頂きます。
個人的な意見として、タイトルに書いている通り、
可能性や未来・将来は、子供たち“だけ”のもの
のように、訴えかける教育者や大人達に対し、
反論したいわけではありませんが、
思いとどまって頂きたく、普段は皮肉を込めて、
『無限の可能性、将来・未来を持つ子供たち』と
書いております。
まず、この言葉を多用すると、
『子供』でなくなった時、
さらには『学生』でなくなった時、
一気に可能性や未来・将来が無くなる、
奪われるかの錯覚を起こしてしまうことが
あります。
そして、無限や、可能性、未来・将来という
あまりにも『抽象的』かつ『広義的』に
捉えられる言葉を使えば、それこそ
『自由な発想』『柔軟な思考』を持つ
子供たちは様々な“解釈”をしてしまうことを
危惧しております。
特に、自由、自主性を尊重する校風を持つ、
私立校・中高一貫校で、成績不振に陥ってしまった
方々を見てきていると、その“解釈”を
かなりこじらせてしまった結果、
落ちこぼれて、学業の道に復帰できなくなると
なっていくことが多くなってきていることに
懸念しております。
授業の進度の早い、内容、テストが難しい、
宿題や課題が多い私立校・中高一貫校において、
基礎学力を抜け落としたまま、学年が上がるほど、
人格や人性を全否定されるかのような、屈辱的な
点数、成績がつけられる、つまり評価が下される
ことになります。
その最終結果が、周りの多くの友人、
クラスメートが、それこそ、
普段、一緒になって、勉強をサボって、
ふざけあって、楽しんでいた方々が、
進級・進学出来て、自分だけが
進級・進学出来ないとなることは、
勉強ができない、点数・成績が取れない
自分が悪いことだとはわかっていても、
納得できるものではないでしょう。
中には、普段の言動などは、
自分より頭が悪いと思っていた
友人・知人が、何で、進級・進学出来て、
勉強のことはもちろん、他に多くのことを
悩み、考え、葛藤して、それでも
色々なことを頑張って、我慢してきた
自分が進級・進学出来ないんだと
思われる方も少なくないでしょう。
言い方が悪いですが、こういった方は、
まさに、『子供たちには無限の可能性、
将来・未来がある』と応援してきた方に、
“騙された”“飼殺された”といっても
いいと思います。
そうして、応援だけをしてきて、
さも、失敗しても、勉強が出来なくても大丈夫、
君には可能性と未来・将来があると、
言われ続けた結果、学生時代の、
学校が与えてくれる『本当の』可能性、
未来・将来を、勘違いさせられた
ことになります。
学生時代の、学校に通うことによって得られる、
与えられる『本当の』可能性、未来・将来とは、
『高校・大学への進学』を主としている
私立校・中高一貫校では、3年間、あるいは、
6年間という『有限』の『自由な時間』の中で、
高校・大学への進学できるだけの知識や勉強を
出来る環境・状況が与えられ、それを学校が
決めた基準をクリアすれば、少なくとも
高校・大学への進学という未来・将来の
『選択肢』『機会』が与えられる
ということになります。
特に、受験なく、高校・大学へと内部進学出来る
付属校の方は、このことを知っていないと、
気付いていないと、後々になってから、
どうにかしてくれ、何とかしてくれと言っても、
上記したように『記録された』屈辱的な点数、成績が、
ひっくり返せないものとなります。
一部の学校では、最終的に内部進学するための
学力テストのようなもので、一発逆転となる
学校もあるかもしれませんが、基本的に
内部進学が認められるというのは、
3年間の『記録された結果』に基づくものと
なります。
その学校に行くことによって、得られる、
与えられる可能性、未来・将来を、
『抽象的』かつ『広義的』な意味での
無限や、可能性、未来・将来という言葉と
混同してしまい、さらには『子供』『学生』
だから、という特権を持っているかのように
有限の時間である学生時代を刻々と
過ごしてしまうことこそが、本当の悲劇、
不幸、地獄の始まりになると思います。
今回の事態で、学ぶための授業や環境の一部が、
無くなったのは事実ではありますが、
『有限』の『自由な時間』と
高校・大学への進学という『選択肢』『機会』が
無くなったわけではありません。
先日も書きましたが、学校で習うことは
全て決められており、何なら、
授業はもちろんのこと、教科書、参考書、問題集は
『体系立てられて』『順序立てられて』
作られておりますので、自学自習をしようと思えば、
出来るものになっています。
もし、“そう”なっていないのであれば、
そちらのほうが大問題です。
教科書、参考書、問題集をいくらやっても、
高校・大学に行けないとなっているならば、
学校に行かない、行けない方は、
勉強出来ない、学力に格差が生まれる、
高校・大学に進学するためには、
学校に、予備校に、“行かなければ”
高校・大学に進学出来ない
ということになります。
受験を経験された方ならわかると思いますが、
いざ受験勉強しようと思って自学自習を始めたら、
いかに自分が授業を適当に聞いていたか、
あるいは聞いていなかったか、
結局、受験のための勉強は一から自学自習で行い、
わからないところ、受験用にテクニックが
必要なところを、学校、あるいは塾・予備校の
先生に聞きに行っただけだったと思います。
そうなると、学校の授業は、その時間は、
一体何のためにあったのかと考えられたと
思いますが、いかがでしょう。
もっとも、もっと早くにそれに気づき、
授業を、先生の話をきちんと聞いていれば、
自学自習の、受験勉強の苦労を緩和出来たとも
思えたことでしょう。
今回の事態で、騒ぎ立てている大人たちは、
環境が、状況が無ければ、
その『自学自習』すらできない、しないと、
声高に示唆・証明しようとされておりますが、
受験を経験された方、賢明な親御さんなら、
わかると思います。
“たかだか”学校の勉強“ごとき”のこと、
最後は結局、自分自身でやることなのだから、
学校が休みになろうが、授業が受けられなかろうが、
そこまで騒ぎ立てるほどのことではないと。
経験や知識の少ない、足りない子供たちといえど、
馬鹿ではありません。
多くの大人たちが普段、根拠の無い、
具体性のなく、若い君たちには、無限の可能性、
未来・将来がある、とにかく頑張れ、
と言っていること、態度で示していることと
異なる言動、態度を取ることに違和感を
覚えることでしょう
子供たちの可能性、未来・将来とは、
そして学校に通うことによって得られる、
可能性、未来・将来とは、さらには、
親御さんが思い描くお子さんの可能性、
未来・将来とは、『どんなもの』なのか、
もう一度よく考えてみて、最後に、
今、お子さんが考えられている、
思い描いているお子さん自身の
可能性、未来・将来とはどんなものなのか、
『確認』してみることをオススメします。
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