ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩するのか?

はじめにお読みください

健保連大阪中央病院に勤務するラパロスコピスト(腹腔鏡術者)のブログです。婦人科腹腔鏡下手術、子宮内膜症、慢性骨盤痛等の治療を専門としています。

このブログでは腹腔鏡下手術、子宮内膜症、子宮筋腫に関する基本的な事柄については解説していません。まず、下記のウェブサイトをご覧になることをお勧めします。
日本子宮内膜症協会
子宮筋腫・内膜症体験者の会 たんぽぽ

手術を希望される方はこちらをご覧ください。

医療相談、ご質問にはお答えしませんのでご了承ください。

おすすめの本はこちら?ブックス・ラパロスコピスト

ゆっくり動くということ

2025-01-10 | 腹腔鏡
手術が上手い人は、手捌きが早いと思われているのではないでしょうか?もちろん、無駄な動きをなくし、手術時間を短縮することは重要です。しかし、私は「ゆっくり動く」ことにも大きなメリットがあると考えています。今回は、「ゆっくり動く」ことによって得られる3つのメリットについてお話します。

メリット1:助手との協調性
あまり早く動くと、助手が慌ててしまうことがあります。慣れていない助手であれば、なおさらです。以前は助手を急かしてしまったこともありました。術者と助手が協調しない手術では、スムーズな手術進行は難しく、合併症のリスクも高まります。良い手術とは、術者と助手のリズムがシンクロしている手術です。助手のリズムに合わせて、ゆっくり動ける術者こそ、優秀な術者と言えるでしょう。

メリット2:立体感の把握
私たちは、腹腔鏡の二次元の画像を見ながら、臓器の三次元の構造を把握しなければなりません。これは容易なことではありません。しかし、ゆっくりとした動きを見ることで、三次元を感じやすくなるというメリットがあります。

メリット3:優しい手術操作
早く動こうとすると、鉗子の動きが直線的になりがちです。これは、手先だけで手術操作をしている状態です。患者さんの体に合わせて、曲線的な鉗子運動をすることで、より優しい手術ができます。そのためには、術者は手や腕だけではなく、自分の体のすべての関節を使って動いていく必要があります。そうすることで、体全体で立体感を感じながら、繊細な手術操作を行うことができるようになります。

「ゆっくり動く」ことは、一見すると非効率に思えるかもしれません。しかし、助手との協調性、立体感の把握、優しい手術操作など、多くのメリットをもたらします。

『ゆっくり動いているのに何故か早く終わる手術』これが手術の理想だと思います。
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手術時間へのこだわり

2025-01-09 | 腹腔鏡
手術時間については、いろいろと考えさせられることがあります。
私の手術は、比較的早い方だと思います。ですが、世の中には私よりもはるかに早い手術をする人がたくさんいます。「手術が早い=良い手術」というわけではありませんが、やはり手術時間は短い方が、患者さんの体への負担も少なく、医療費の削減・病院の経費節減にもつながります。

では、どうすれば手術時間を短縮できるのでしょうか?
もちろん、闇雲にスピードを上げるだけではいけません。一つ一つの手術操作を丁寧に行いながらも、無駄を省き、効率的に手術を進めることが重要です。

私は、たとえ一手間かかっても、より安全で確実な方法を選択するようにしています。例えば、止血する際でも気になるところは糸針で縫合するようにしています。これは、一見すると時間がかかるように思えるかもしれません。しかし、この一手間をかけることで止血操作をスムーズに終えることで実際には時間が短縮しますし、術後の出血リスクを大幅に減らすことができます。

また、私は手術中の無駄な動きを極力減らすように心がけています。要領の悪い無駄な手術操作は、時間の無駄につながるだけでなく、手術室のランニングコストを増大させてしまいます。

私は、手術室のランニングコストは1分間で2000~3000円程度と算出しています。無駄な時間を10分間削減できれば、2万~3万円のコスト削減になるわけです。これは、決して無視できる金額ではありません。技術認定医であっても無駄を省いていける人は少ないように思います。

手術時間に対する私の考え方をまとめると、以下のようになります。
  • 手術は、早ければ良いというわけではない。
  • 患者さんの安全を第一に考え、丁寧な手術を心がける。
  • 無駄な手術操作を避け、効率的に手術を進める。
  • 手術時間短縮は病院の経済的負担を減らし良質な医療の提供に寄与しています。
手術が早ければ、その分早く家に帰れるし超過勤務手当も削減できて病院経営にも好影響です。(もちろん安全第一ですよ😊
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分かりやすい手術

2025-01-08 | 腹腔鏡
手術を成功させるためには、様々な要素が重要となりますが、私が特に重要視しているのは「分かりやすさ」です。分かりやすい手術とは、一体どのような手術でしょうか?
私は、以下の3つのポイントが重要だと考えています。

1. 画面が明るく分かりやすい
無駄な出血をすると、術野が血液で覆われてしまい、解剖学的な構造が見えにくくなります。また、狭い術野では、手術操作が制限され、周囲の組織を傷つけてしまうリスクも高まります。ドライで広い術野を展開することで、手術は格段に分かりやすくなります。Dr.Kohも、「Visualizationが最も重要」とおっしゃっていたように、術野をクリアに保つことは、手術の成功に不可欠です。

2. 解剖が分かりやすい
適切な意図を持って、目的の部位に適切なトラクションをかけ、正確で精細な切開や剥離を行うことで、解剖学的な構造が明瞭になります。逆に、闇雲に組織を切開したり、剥離したりすると、解剖学的な構造が分かりにくくなり、誤った操作をしてしまうリスクも高まります。

3. 術者の意図が分かりやすい
術野の展開や助手との協調がうまくいっている場合、術者が何をしたいのか、次にどのような操作を行うのかが、周囲のスタッフにも容易に理解できます。術者の意図が分かりやすい手術は、スムーズに進みやすく、スタッフも安心して手術に集中することができます。そのためには、術者には言葉や動作だけではなく、空気感でも、相手に自分の意図を伝えることが重要になります。
(ちなみに、私の手術は分かりやすいらしい… 😊)

3つの「分かりやすさ」を追求していくことで、
  • 手術の安全性向上
  • 手術時間の短縮
  • スタッフのストレス軽減
など、様々なメリットが期待できます。

分かりやすいオペやってるのが疲れないんだよな、、、😊 
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正確で精細な手術を目指して

2025-01-07 | 腹腔鏡
病院のホームページには、私の『手術に対するモットー』として「丁寧な手術をすること」と記載されています。これは、腹腔鏡下手術において、時にラフな手術操作が見受けられる現状を踏まえたものです。もちろん、丁寧な手術を心がけることは重要です。しかし、いくら丁寧に手術を行っても、技術が伴わなければ、結果としてラフな手術になってしまう可能性があります。 

そこで私は、「丁寧な手術」をさらに進化させた「正確で精細な手術」をモットーに掲げようと思います。それは、単に丁寧なだけでなく、解剖学的構造を正確に把握し、緻密な操作によって、出血や組織損傷を最小限に抑える手術のことです。 

下記の画像は、腹腔鏡下子宮全摘術において、右の尿管と子宮動脈を同定しているところです。尿管の走行が明らかになっており、尿管を包む外膜がはっきりと同定できるのがわかると思います。これが出来るのは自分がイメージしている層を正確に剥離しているからであって、いくら丁寧に手術をしても正確で精細な操作ができなければ、剥離層は虎刈りのようになり、しばしば尿管は一部でしか同定できず、まったく意味のない手術操作になることは珍しくありません。
 
このように、精細な手術を行うことで、 
  • 術後の合併症リスクを低減 
  • 患者の回復を促進 
  • より安全で確実な手術の実現 
などが期待できるのです。 私たちは、常に「正確で精細な手術」を心がけ、患者さんにとって最善の医療を提供できるよう、努力を続けていきます。 
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手術に『こだわり』は必要?

2025-01-06 | 大阪日記
「こだわり」って言葉、皆さんはどう思いますか?
私は、ちょっと苦手意識があるんです。だって「こだわり」って、漢字で書くと「拘り」ですよね。「拘束」の「拘」です。 なんか、自分の思想や行動を制限されているような気がして…手術に「こだわり」を持つって言うと、窮屈な感じがしませんか?(そういえば、こだわりのTLHという本があったな😳)

だって、手術って自由であるべきだと思うんです。患者さん一人ひとりの状況に合わせて、臨機応変に対応していく必要がある。時には、教科書に載っていないような方法を試してみることも必要かもしれない。自由な発想からこそ、新しい技術や治療法が生まれる可能性だってある。そう思いませんか?😊 

だから私は、「こだわり」という言葉よりも、「信念」という言葉の方が好きですね。
ラパロスコピストとしての私の夢は、患者さんの負担を最小限に抑え、安全で確実な手術を提供すること、そして、それがその患者さんにとって最高の手術であること。そのためにも、私はこれからも「自由な発想」を大切に、手術に臨んでいきたいと思っています。

さあ、次からは私の信念を、もう少し詳しく語ってみようかな?😎 
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外来受診される方へ

2025-01-01 | ご挨拶
子宮内膜症・子宮筋腫の治療ならお任せください!
こんにちは。大阪中央病院で診療をしている松本貴です。😊 
専門は、子宮内膜症や慢性骨盤痛、子宮筋腫などの治療です。特に、お腹に小さな穴を開けて行う、体に優しい腹腔鏡下手術を得意としています。

手術をご希望の方へ
  • 紹介状をお持ちでない方も受診いただけますが、お持ちであれば、ぜひご持参ください。
  • 初診予約は、地域連携の窓口で承っております。予約は医療機関から取ることができます。詳しくはこちらをご覧ください。
  • 紹介状のない方は、他の医師の診察後、必要があれば私の外来に紹介させていただきます。
  • 深部子宮内膜症や他臓器子宮内膜症、子宮全摘術が必要な場合は、私の外来で診察させていただきます。
  • 当院では、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供するため、カンファレンスで話し合い、治療方針を決定していますのでご安心ください。
外来診療のご案内
  • 私の外来診療は、火曜日の午前、土曜日(第二&第四)の午前に行っています。
  • 完全予約制ですので、ご予約をお願いいたします。
セカンドオピニオン外来(土曜日午前)
  • 現在の治療についてのご相談や、治療方針に関するセカンドオピニオンを提供しています。(自費診療となります。)
子宮内膜症・子宮腺筋症について
  • 子宮内膜症・子宮腺筋症で、次のような症状でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
    • 子宮以外の臓器(膀胱、尿管、腸など)に子宮内膜症があると言われた方
    • 月経痛がひどい方
    • 排便時、性交時、肛門に痛みがある方
    • 子宮腺筋症や深部子宮内膜症と言われた方
    • 腹腔鏡下手術を希望される方
  • 深部子宮内膜症、膀胱、尿管、腸の子宮内膜症は、ほとんどの場合、腹腔鏡下手術が可能です。
  • 子宮腺筋症核出術は、病巣が6cm以上の場合は、腹腔鏡下手術が難しいことがあります。
  • **次のような症状がある場合は、深部子宮内膜症や他臓器子宮内膜症、子宮腺筋症の可能性があります。**これらの病気は、診断が難しい場合もあるため、気になる症状がある方は、一度ご相談ください。
    • 鎮痛剤が効きにくい月経痛
    • 排便痛
    • 性交痛
    • 排尿痛、月経時の頻尿
    • 排卵の時期に痛みが強くなる
    • 月経時以外でも痛みがある
    • 月経時の血便、粘液便、血尿
子宮筋腫について
  • 子宮筋腫で腹腔鏡下手術をご希望の方は、ご相談ください。
  • 手術以外にも、薬物治療やUAE(子宮動脈塞栓術)などの治療法があります。経過観察するのも一つの方法です。ご自身の状態に合った治療法を一緒に考えていきましょう。
  • UAEをご希望の場合は、他の医療機関にご紹介させていただきます。
その他
  • 病院へのアクセスや外来受診の流れについては、こちらをご覧ください。
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北海道子宮内膜症・腺筋症セミナー2023 その5(ちょっと考察)

2023-12-28 | 大阪日記

『お母さん体質』は子育てには合理的だった。

現代の女性は出産年齢が高くなり、しかも出産する回数も減ったため、一生涯に経験する月経回数が増えています。ちなみに仮に子どもを出産しない女性が12歳に初潮があり52歳で閉経するとしたら、一生涯に12~13(回/年)×40(年間)=約500回の月経を経験することになります。😨 

昔の女性の場合は、10-20代で結婚し、5-6人産むのはよくあったことであり、しかも3歳くらいまでは授乳をしていたと思われるので(昔は今のような離乳食はあまりなかった)、約20年程度は月経がない期間があるので、一生涯における月経回数は50回、多くても100-150回くらいになります。

現代は出産するとしても1-2人、もしくは出産しない女性が多く、授乳もせいぜい1年くらいで断乳することが多いので、月経回数は大幅に増えて400-500回は経験することになります。

ちょっと前の時代であれば、女性がお母さん体質(面倒見がよくて、他人に対して、あーすれば、こーすればと過干渉ぎみ)であったとしても、(こどもを3-4人出産し、数年授乳しているので)月経回数も少なく、我が子が6歳までは過干渉になってもアラートが出ないので、月経痛に悩まされる期間は非常に短くなります。

そういう意味では、月経困難症は昔はあまり問題にならず、『子どもを産んだら治る』と言われていたのもうなずけます。月経困難症や子宮内膜症は少子化になっている現代にこそ起こる現代病であるというのも頷けますね。 

 

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北海道子宮内膜症・腺筋症セミナー2023 その4

2023-11-05 | 大阪日記

 北海道子宮内膜症・腺筋症セミナー2023の講演内容
続きです。
なぜ、コミュニケーション(の型)で月経痛が発生してしまうのか?山口純子先生の理論を私なりに解説します。


・ここは私の独断と偏見です。山口純子先生によると生殖器は役割の象徴となる臓器だそうで、自分の役割を超えたところのことを考えると身体がアラートを出すらしいです。これは『おせっかい』ともいえるのですが、『お母さん体質』すなわち面倒見がいいとも言えると思っています。人類、とくにホモ・サピエンスは未熟な状態で生まれ自分のことが自分で出来るようになるまで数年はかかります。なので、我が子が小さいうち(6歳くらいまで)は、過剰なくらいの『おせっかい』が必要です。そうでないと子どもは生き延びることが出来ません。ですから、これは、人間としては好ましいことでもあるのではないかと思います。


・では、月経困難症やPMSにはどのように対処するのがよいのでしょうか?いろんな方法があります。
①LEP(いわゆる低用量ピル、現在は月経困難症に対しても保険適応となっている)、排卵を抑制し、ホルモンの状態としては妊娠に近い(偽妊娠療法)ですから、多少の『おせっかい』は身体がゆるしてくれそうです。

②ジエノゲスト1mg/日(0.5mg×2)は、2mg /日投与の場合とは違ってエストラジオールがあまり下がらないので、偽妊娠療法に少し近くなります。基本的には月経も消退出血もなくなるので、これもよいのではないかと思います。(副作用としては多少の不正出血はあるかも)

③コミュニケーションの面では、感情ことばが使えるようになる(意外と難しい)、そして感情ことばを使えるようになると次、相手が感情ことばを使えるように誘導すること、交換条件で合意することなどですが、これらは容易ではありません。

・では、もしこのような対策(コミュニケーション)で月経困難症が改善したときには、ホルモン療法は不要なのでしょうか?

機能性月経困難症のある女性は将来的に子宮内膜症を発症する可能性が高いと言われています。(すでにある程度の、すなわち診察や画像診断などでは診断できない腹膜病変が存在している可能性がある)つまり、この対策で仮に月経痛が改善したとしても、子宮内膜症の発症リスクが低くなるとは言えないので、痛みがなくなったとしても、子宮内膜症の進行予防を図るうえでLEPやジエノゲストを服用したほうがよいのではないかと思います。

この点については、まだ進行予防という点で医学的なエビデンスがあるとは言えません。でも、もし娘さんの月経痛がひどいのであれば、LEPやジエノゲストを勧めてあげてほしいですね。

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北海道子宮内膜症・腺筋症セミナー2023 その3

2023-11-04 | 大阪日記

 北海道子宮内膜症・腺筋症セミナー2023の講演内容 続きです。

・日本心身医学会で、山口純子先生と。『月経痛を解読する ー月経痛を発生させる共通のコミュニケーションの型』の共同演者として指導させていただきました。
このときの発表内容をご紹介しています。


・山口純子先生はカイロプラクターとして仕事をしておられますが、女性であることもあり、月経痛の相談を受けることが多いそうです。月経痛のある女性の多くは腰椎3番の歪みがあり、これは手技で矯正はできるそうですが、次にその患者さんが来院されたときには、また歪んでいて、月経痛もすぐに再発するそうです。


・月経痛のある患者さんには共通のコミュニケーションの型があり、ある時月経痛の患者さんで腰椎3番の歪みが治っていた人がいて、聞き出してみると自分でこの型を変えていたそうです。


・具体的には、上記スライドのような対策を取ればよいらしいです。アドラー心理学でいうところの課題の分離、そして感情の言語化(感情ことば)、合意の交換条件になります。これらは口でいうだけなら簡単ですが、やってみようとすると意外と難しいです。

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北海道子宮内膜症・腺筋症セミナー2023 その2

2023-11-04 | 大阪日記
北海道子宮内膜症・腺筋症セミナー2023 講演内容をご紹介します

・演題名は『子宮内膜症と手術とジエノゲスト』私小説風な演題名にしてみました。


・子宮内膜症とジエノゲストの話から、機能性月経困難症・心身の相関、手術室におけるチームビルディング、子宮内膜症の手術と次から次へと話題を振ってみました。薬物治療が普及してきて直腸や膀胱・尿管の手術は減少しているようです。


・2006年から現在までの尿路系子宮内膜症手術の推移
膀胱子宮内膜症は膀胱部分切除を行いますが、ジエノゲストで管理できる例が増えたため減少傾向にあります。それでも尿路系子宮内膜症については一定数の手術はあります。


・尿路系の子宮内膜症について実例をあげて解説、ジエノゲストは意外と強力です。


・深部子宮内膜症においてもジエノゲストは有用ですね。手術は難易度が高くなりますが、当院では全例腹腔鏡下で行っておりますので、難易度の高い症例が集まっています。



・近年の子宮内膜症治療は薬物治療をしながら、手術のタイミングを探っていくという型になっているように思います。

(つづく、次回は機能性月経困難症の話題)
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