ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩するのか?

はじめにお読みください

健保連大阪中央病院に勤務するラパロスコピスト(腹腔鏡術者)のブログです。婦人科腹腔鏡下手術、子宮内膜症、慢性骨盤痛等の治療を専門としています。

このブログでは腹腔鏡下手術、子宮内膜症、子宮筋腫に関する基本的な事柄については解説していません。まず、下記のウェブサイトをご覧になることをお勧めします。
日本子宮内膜症協会
子宮筋腫・内膜症体験者の会 たんぽぽ

手術を希望される方はこちらをご覧ください。

医療相談、ご質問にはお答えしませんのでご了承ください。

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直腸子宮内膜症は切除する必要があるのか?その11

2006-05-16 | 子宮内膜症
直腸腟瘻は普通かなり低位(つまり膣のほうにまで子宮内膜症が及んでいる)の子宮内膜症を切除しないかぎり発生する可能性は低い。

瘻孔ができるということは膣から便が出てくるということだ。大変、不愉快である。これを治すためには、一時的に絶食にして瘻孔が閉鎖するのを待つか、手術をするかだ。

しばらく絶食にして閉じてしまうのなら問題ないが、手術が必要になるケースも多い。実は・・・内視鏡手術で治せるのだ。

直腸腟瘻ではないが、四谷メディカルキューブの金平永二先生が尿道直腸瘻をTEMという手技(経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー)で手術し紹介している。
http://www.geocities.jp/endosurgery444/2004may.htm
すごい!これで治るのだ!

また、直腸腟瘻(ただし、内膜症手術後ではなく子宮全摘後)の腹腔鏡下による修復もthe Trocarというウェブサイトで紹介されていた。(http://www.thetrocar.com/)
ただ、現在は消去されてしまっているようだ。

まあ、とにかく、決して起こって欲しくはない合併症なのだが、最近は内視鏡下で十分治療できるようになっているのだ。
コメント
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