ラパロスコピストの夢

大阪梅田で子宮内膜症と闘うラパロスコピストのblog
子宮内膜症、子宮筋腫に対する腹腔鏡下手術はどこまで進歩できるか?

直腸子宮内膜症は切除しなくてよいのか?(2)

2006-02-22 | 子宮内膜症
今日も直腸周囲の子宮内膜症による骨盤痛について考えてみる。

2. 直腸の深部病変
前回述べたように子宮内膜症の深部病変は仙骨子宮靭帯だけでなく直腸にもできることがある。直腸筋層に子宮内膜症が浸潤していることもあるし、直腸筋層内に結節性病変ができていることもある。深部病変はボリュームとしては大きくなるので、プロスタグランディンの産生が多くなり月経痛が強くなるのだろう。直腸全層切除や低位前方切除の後は月経痛は非常に軽くなる。

逆に直腸病変が広汎に残った場合、月経痛は改善しても腰の重い感じが残ることは少なくない。病巣が残れば症状も残ってしまう。長期予後も悪くなるかもしれない。

とはいうものの、切除しようとすれば全層切除(穿孔)のリスクはある。それがイヤなら手をつけないほうがいい。
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