天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

他人の成功を喜ぶ

2014年09月27日 | 科学
【正論】 脳は生涯にわたり発達し続ける 筑波大学名誉教授・ 村上和雄 2014.9.26 05:02産経より抜粋

 脳神経細胞は環境に応じて再配線できる。さらに運動、精神的活動、社会的なつながりが、 神経細胞の発展を促す。 従って、脳の働きは決して固定的なものではなく、 作り替えが可能である。
 脳を動かしているのは、自分の心であり、意識だ。脳は私たちが「できる」と思っていることしかできない。逆にいえば、「できない」と考えていることはできないのだ。
 DNAは単なる設計図にすぎず、それも環境に よって書き換え可能な設計図である。従って、生命を支配している真の制作者は、DNAや脳ではなく「人間の意識」である。そして、生命の真の創造者は、人間の意識をも超えた大自然の偉大な働き「サムシング・グレート」だといえる。

 慢性病は意識がつくり出している。怒りや恨みや憎しみなどの感情を持つと、それが悪い遺伝子を活発にしてしまい、ガンや心臓病の原因となる炎症を起こす。一方、喜びや愛、他人の成功を喜ぶという感情を持つと、良い遺伝子が活発になり、身体は病気にかかりにくくなって、肉体年齢も若返る。脳には心と身体と外界のバランスをとる自己制御装置があり、これを上手に使うことによって、素晴らしい人生を築くことができる-「スーパーブレイン」(ディーパック・チョプラ、ルドルフ・E・タンジ共著、保育社)。

 脳に使われるのではなく、脳を上手にコントロールして使うことが肝心だ。そのためには、固定観念を捨て去り、柔軟性を持ってリラックスすること、素直であること、心配しないことなどが大切である。そうすることにより、あらゆる局面を切り開くことが可能になる。

 ヒトにはあるもののチンパンジーにはないという遺伝子は一つもない。では、ヒトとチンパンジーのゲノムはどこが違うのか。それは、タンパク質をコードする配列ではなく、遺伝子のオンとオフに関与する配列にあった。人は心の持ちようを変えることによって、遺伝子のオンとオフを切り替えれば、一生涯進化できる可能性がある。

 一般に、頭がいい人と悪い人がいるといわれているが、脳そのものにはいい、悪いの区別はない。使い方によって、良くなったり悪くなったりする。脳を上手に使えば、思いは必ず実現する。(むらかみ かずお)~抜粋ここまで

 「サムシング・グレート」は、細胞の記憶、本能の叫び、悟性、正覚、…といったところでしょうか。ヒト遺伝子をもつものが人間。みな同じ脳の仕組みをもっています。すべては個々人の心のもちようで決まります。素直でさえあれば、際限なく力が発揮されます。
 環境の変化を捉え、どう対応するか絶えず考えていることです。判断、行動は素直に。
 自分さえよければという本能を抑え、他人の成功を喜ぶヒト固有の本能を育むことがポイントです。他人の成功を喜んで得られるものを知ることです。

iPS、染色体に遺伝子を取り込ませる方法使っていない

2014年02月11日 | 科学
山中教授:「iPS細胞にがん化リスクなど三つ誤解ある」
毎日新聞 2014年02月10日 21時14分(最終更新 02月10日 22時40分)

 ◇STAP細胞の開発に絡み、会見

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)を開発した京都大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授は10日、京都市内で記者会見し、理化学研究所などの研究チームによるSTAP細胞(刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得細胞)の開発に絡み、「一般の人や報道は、iPS細胞の方ががん化のリスクが高く、作製が難しいなどと三つの誤解をしている」と指摘した。
 山中教授が誤解だと指摘したのは▽iPS細胞はSTAP細胞よりがん化のリスクが高い▽iPS細胞の作製効率は0.1%、STAP細胞は30%▽iPS細胞の作製はSTAP細胞より難しい--の3点。
 がん化については、マウスのiPS細胞作製を発表した2006年当初は染色体に遺伝子を取り込ませる方法やがん遺伝子を使い、がん化の頻度は高かったが、現在はいずれも使っていないと説明。
 効率についても、当初は約0.1%だったが、09年に20%に上昇させることに成功したと話し、STAP細胞は、酸に浸した後に生き残った細胞が約30%の確率で多能性を獲得するため、約10%とするのが正しく、このうち増殖する細胞になるのは1~2割程度だと指摘した。
 作製の難しさは「iPS細胞は世界中の誰でもどこでもできる簡単な技術で、(別の万能細胞の)ES細胞(胚性幹細胞)の培養法などが応用できたため世界中で急速に普及した」と説明。STAP細胞について「ES細胞やiPS細胞との互換性がないと、積み重ねられた研究成果が利用できない」と指摘した。【根本毅、堀智行】

 酸性の液で培養するだけのSTAP細胞は、「世界中の誰でもどこでもできる簡単な技術」と思いましたが、ipsも同じような技術?ができているなら、山中さん、小保方さんだけではなく、世界中のみんなが実験データサンプルをひとつに集約すればいいのに。
 ここにも橋下氏のいう「手続きの教育」がされていない悪弊が。時間がかかることは、方法をひとつに絞らなければ…患者さんが待っています。

正常化、初期化相次いで STAP細胞

2014年01月30日 | 科学
 分化したニンジンの細胞をバラバラにして成長因子を加えると、未分化な細胞の塊を自然と作り、それらは茎や根などを含めたニンジンのすべての構造を作る能力を獲得します。しかし、細胞が置かれている環境(細胞外環境)を変えるだけで未分化な細胞へ初期化することは、動物では起きないと一般に信じられてきました。

 このほど動物でも起こることがわかり、小保方研究ユニットリーダーは、細胞外刺激による体細胞からの多能性細胞への初期化現象を刺激惹起性多能性獲得(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency; STAPと略する)、生じた多能性細胞をSTAP細胞と名付けました。
 STAPの発見は、体細胞の中に「分化した動物の体細胞にも、運命付けされた分化状態の記憶を消去して多能性や胎盤形成能を有する未分化状態に回帰させるメカニズムが存在すること」、また「外部刺激による強い細胞ストレス下でそのスイッチが入ること」を明らかにし、細胞の初期化に関する新しい概念を生み出しました。

 生存細胞の3分の1~2分の1程度がSTAP細胞に変化。ストレス感受から2日以内にOct4が、3日目には複数の多能性マーカーが発現。Oct4陽性細胞は、Oct4以外にも多能性細胞に特有の多くの遺伝子マーカー(Sox2、 SSEA1、Nanogなど)を発現。また、DNAのメチル化状態もリンパ球型ではなく多能性細胞に特有の型に変化していることなども確認されました。
 STAP細胞をFGF4という増殖因子を加えて数日間培養することで、胎盤への分化能がさらに強くなることも発見されました。~2014年1月29日独立行政法人理化学研究所より

 24日に鳥取大のグループが「未分化癌がmiR-520dにより、12時間程度でP53,Nanog,Oct4陽性の細胞へ変化し、高分化型癌でも1ヵ月程度で同様の細胞へ変化」することを発見したと発表したばかり。どちらも健康のためには重要なこと。
 どの程度のストレスでがん化し、どの程度のストレスで初期化するかを自分で掴むのが難しいですね。健康であるということは、それがうまくできているということでしょうか。赤ちゃんマウスのリンパ球を30分間ほど酸性(pH5.7)の溶液に入れてストレスを与えたそうですが、pH5.7は酸っぱめのオレンジジュースだそうです。
 小保方さん、他の方々の固定観念、思い込み打破に時間を費やしたようですが、あなたが目指す若返りどころか…細胞にはこんなメカニズムも…

 人間を含めほとんどの動植物は生まれると急成長をし、その成長スピードは特定の時期にくると緩やかになる。そして、ある時期からは老化の一途をたどってやがて死に至る。しかし樹木はそうではないらしい。成長した木の方が若木より成長スピードが早いことが最近の調査でわかった。
 科学者らが世界6大陸の熱帯・温帯地域に植わっている403種類の木の成長過程記録を調査した。その結果、97%の種類で、樹齢80年以降になると成長スピードが加速することがわかった。
 意外だと思う人は多いのではないか。人間について考えると、歳をとるほど細胞の機能は低下し、やがて活動は停止する。これについて、調査に参加した森林生態学専門のネイト・ステファソン氏は「木は“加齢”で死ぬことはない。生きている限りは成長を続ける。死ぬのは火事や伐採、病気など外的要因のため」と説明する。
 どうやら、「大人になった木の成長は遅い」というこれまでの認識は、私たち人間と同じような成長過程を経るもの、という思い込みによるものだったらしい。今回の調査結果は、私たちの常識を覆すだけでなく、今後の森林計画や林業経営にも影響を与える可能性がありそうだ。~IRORIO

P53の発現を誘導するRNA

2014年01月29日 | 科学
鳥取大、癌は容易に正常細胞や良性細胞へ変換できることを発見

 鳥取大学の研究グループ(代表:鳥取大学医学部病態解析医学講座薬物治療学分野 三浦典正 准教授)は、自身がクローニングしたRNA遺伝子「ヒトテロメレース逆転写酵素遺伝子(hTERT)」に関連して発現変動する単一のヒトマイクロRNA「miR-520d」を未分化癌に導入すると、正常幹細胞へ形質転換できることを、世界で初めて発見しました。~平成26年1月24日公開「Scientific Reports 誌」オンライン版より。

 2012年2月に、山中教授らが当初iPS作製に使用した293FT細胞、または未分化な肝癌細胞、膵癌細胞、脳腫瘍、悪性黒色腫細胞で、球状の幹細胞または癌幹細胞様の細胞へ容易に変化させ、その細胞はP53という癌抑制遺伝子を高発現していることを見出しています。
 本研究では、まず未分化な肝癌細胞がmiR-520dにより、12時間程度でP53,Nanog,Oct4陽性の細胞へ変化し、miR-520d導入細胞がマウスでその癌とは全く異なる組織(奇形腫や正常肝臓組織)を形成したり、腫瘍を全く形成しなかったりすることがわかりました。高分化型癌でも1ヵ月程度で同様の細胞へ変化します。脱メチル化による脱分化誘導がその原因の1つであることも証明しました。

 この小さなRNA分子(20mer)のメリットは、癌幹細胞への感受性が高いことで、他に治療法のない末期的な担癌状態に奏効する。またP53の発現を誘導することから、再生医療でもiPS細胞の品質管理などに応用できる可能性があります。

飲酒習慣 精神機能の衰え進行

2014年01月17日 | 科学
【1月17日 AFP】アルコール飲料を毎日2杯(純アルコール量20グラム)以上摂取する中年男性は、老後の物忘れの進行が最大で6年早まるとの研究結果が15日、米国神経学会(American Academy of Neurology)の学会誌「ニューロロジー(Neurology)」に発表された。
 一方、2杯未満のアルコール飲料もしくは全く飲まない人では、記憶や精神機能の衰えに関して明確な差異は見られなかったという。
 この研究では、5000人以上の中年男性を対象に、飲酒の習慣についてのインタビューを10年以上の期間で3回行い、また記憶や認識機能を測定するテストも10年間で3回受けてもらった。最初のテストを受けた時点での男性らの平均年齢は56歳だった。
 研究によると、多量の飲酒を毎日続ける人の精神機能は、アルコールの摂取量が少ない人に比べて、1年半から6年間分ほど衰えが早かった。また毎日36グラム以上アルコールを摂取する人に記憶や脳機能の急激な低下が見られたという。
 論文を執筆した英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(University College London、UCL)のセベリーヌ・サビア(Severine Sabia)氏は、「中年男性を対象にした我々の研究は、飲酒量と認知機能の衰えが進むスピードとの間の相関関係を示唆している」と説明した。
 研究では2000人ほどの女性も被験者として参加していた。しかし大量のアルコールを摂取する習慣を持つ人がおらず、ほどほどにしかアルコール飲料を飲まない人、もしくは全く飲まない人とで比較することができなかったという。(c)AFP

 脳をマヒさせている時間が長ければ、早めにボケるのは容易に想像できます。私のデータでは、毎日2杯以上飲酒していると思われる人は、100%精神機能が低下しています。年齢にかかわらず…そもそも2杯以上飲酒する人は、脳機能を低下させるために飲酒しているのでしょうから。
 基本、脳は使えば発達し、使わなければ衰えます。