天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

南洲翁遺訓

2016年09月23日 | 不易
道は天地自然のものにして、人はこれを行うものなれば、天を敬する目的とす。
天は人も我も同一に愛し給うゆえ、我を愛する心を以て人を愛するなり。
人を相手にせず、天を相手にせよ。
天を相手にして、己を尽くして人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし。

待宵

2016年09月15日 | 秋は夕暮れ
待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も…

今宵は待宵小望月。

「待宵草」の花言葉は「ほのかな恋」。明け方、花を閉じたときの色は、桂色。愛に染まっています。

「金木犀」の花言葉は「真実の愛」。花の色は愛染桂。地平線近くの月の色は「金木犀」、昇った月の色は「銀木犀」

桂離宮の建造物は、月を愛でるのによい位置にそれぞれ建てられています。古書院の「二の間」から池に張り出した「月見台」の先に中秋の名月の月の出が見え、名月は池の水面、その向こうの植え込みに映して観ることができます。
書院や茶室の「月波楼」は中秋の名月を、「松琴亭」、「紅葉の馬場」が冬至の頃の月を、「笑意軒」、「園林堂」、「梅の馬場」が春分の頃の月を愛でるのによい位置に配されています。

遠く離れて 逢いたいときは 月が鏡に なればよい

八朔

2016年09月01日 | 秋は夕暮れ
仲秋八朔。

収穫の月の朔日。家康はこの日江戸城に初登城、祝日とし、諸大名も例年この日に城に入った。また、龍馬が「船中八策」を考えたのもめでたいこの日だとか。

船中八策の最後には「伏テ願クハ公明正大ノ道理ニ基キ、一大英断ヲ以テ天下ト更始一新セン」と。上士、下士の身分制度をなくそうとしていた龍馬は、河田小龍からジョン万次郎の民主主義の話を聞き、その思いを八策に。