天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

神嘗祭初穂曳

2016年10月15日 | 秋は夕暮れ
奈良時代より、その年の最初に収穫された稲穂は「荷前の初穂」(のさきのはつほ)として、旧暦9月上旬までに朝廷に奉納され、旧暦9月中旬に伊勢の神宮に献上されていました。その神嘗祭は今でも宮中祭祀の大祭で、その年の初穂を神の御心にかなうかどうかを占ってから、天照大神に奉納します。



新米や稲穂を積んだ船の形をしたソリを内宮の五十鈴川下流から宇治橋まで1.2キロ、4時間かけて綱で曳いて運びます。新米や稲穂は内宮五丈殿に奉納され、深夜に行われる神嘗祭で神前に供えられます。

待宵

2016年09月15日 | 秋は夕暮れ
待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も…

今宵は待宵小望月。

「待宵草」の花言葉は「ほのかな恋」。明け方、花を閉じたときの色は、桂色。愛に染まっています。

「金木犀」の花言葉は「真実の愛」。花の色は愛染桂。地平線近くの月の色は「金木犀」、昇った月の色は「銀木犀」

桂離宮の建造物は、月を愛でるのによい位置にそれぞれ建てられています。古書院の「二の間」から池に張り出した「月見台」の先に中秋の名月の月の出が見え、名月は池の水面、その向こうの植え込みに映して観ることができます。
書院や茶室の「月波楼」は中秋の名月を、「松琴亭」、「紅葉の馬場」が冬至の頃の月を、「笑意軒」、「園林堂」、「梅の馬場」が春分の頃の月を愛でるのによい位置に配されています。

遠く離れて 逢いたいときは 月が鏡に なればよい

八朔

2016年09月01日 | 秋は夕暮れ
仲秋八朔。

収穫の月の朔日。家康はこの日江戸城に初登城、祝日とし、諸大名も例年この日に城に入った。また、龍馬が「船中八策」を考えたのもめでたいこの日だとか。

船中八策の最後には「伏テ願クハ公明正大ノ道理ニ基キ、一大英断ヲ以テ天下ト更始一新セン」と。上士、下士の身分制度をなくそうとしていた龍馬は、河田小龍からジョン万次郎の民主主義の話を聞き、その思いを八策に。