天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

ヒトの組成

2010年12月04日 | 科学
 人間の体は、核酸、タンパク質、糖質、脂質の有機物からできています。
 核酸はヌクレオチド、タンパク質はアミノ酸、糖質は単糖類、脂質は脂肪酸とグリセリンが多数結合したもので、この単位物質をさらに細かく見ていくと元素が集まったもので、水素(H)60.3%、酸素(O)25.5%、炭素(C)10.5%、窒素(N)2.4%、リン(P)0.1%、イオウ(S)0.1%、その他の元素からできあがっています。

 水素(H)は、生体内では水として存在する他、生体を構成するタンパク質、遺伝子のDNA、糖質、脂質に含まれています。
 酸素(O)は、生体内では水として存在する他、タンパク質、核酸、糖質、細胞膜などに含まれています。
 炭素(C)は、タンパク質、糖、核酸、アミノ酸、脂質に炭素化合物として含まれています。
 窒素(N)は、タンパク質に含まれています。また生体内で起こる化学反応を促進する酵素は窒素原子を含むアミノ酸から構成されています。
 リン(P)は、遺伝子の本体を構成する元素として不可欠です。骨格をつくる骨はリン酸カルシウムが重要な成分です。
 イオウ(S)は、メチオニンやシステインというアミノ酸に含まれています。このアミノ酸はタンパク質や酵素、皮膚、爪、毛髪に含まれています。

 ナトリウム(Na)は、血液など細胞外液に多く含まれ、赤血球の形態維持や細胞のイオンバランス維持に役立っています。
 カルシウム(Ca)は、骨の無機質を構成しています。生体膜を構成し、膜の構造を安定させたり、膜の物質透過性を保っています。筋肉の刺激と筋肉の収縮に関係しています。外分泌や内分泌腺の刺激と分泌機能に関係しています。他にも酵素の調整という重要な働きもあります。
 カリウム(K)は細胞内外で分布が異なり、細胞内に多く含まれています。タンパク質合成、細胞内外の水の輸送、生命維持のための情報伝達など多種多様な生理機能を果たしています。
 塩素(Cl)は、胃から分泌される塩酸(HCl)の成分です。
 マグネシウム(Mg)は、タンパク質、核酸、脂質の生合成に関わる酵素類の活性化、軟骨と骨の成長、脳と甲状腺機能維持に重要な働きをしています。

 鉄(Fe)は、種々の酸化還元反応に参加して、エネルギー獲得などに重要な役割を果たしています。
 銅(Cu)は、鉄を有効に活用する為に不可欠です。
 亜鉛(Zn)は、味覚障害の全ての原因ではありませんが、食物からとる亜鉛の量が少ない場合に起こる事があります。
 フッ素(F)は、酸にたいして抵抗性を持つほか、再石灰化を促します。
 ヨウ素(I)は、甲状腺ホルモンの成分になります。

 他に、セレン(Se)ケイ素(Si)ホウ素(B)ヒ素(As)マンガン(Mn)モリブデン(Mo)コバルト(Co)クロム(Cr)バナジウム(V)ニッケル(Ni)カドミウム(Cd)スズ(Sn)鉛(Pb)です。