マジンガー通信

多分500万人に1人くらいの割合でしか役に立たないシトロエンC4にまつわるお話など。

今時の軽自動車 ~日産モコ試乗記~

2012年05月22日 | 試乗記
デカいですね。

義母のマーチが壊れて修理になり、
代車でモコがやってきました。
車に幾つかある要件の中でも安全は
どうしても譲れないので
軽自動車を買う事は無いと思いますが、
今時の軽は馬鹿にならないと言われて久しく
興味は当然あるので乗ってみました。

元の車はこれです。

モコは日産が作っている車ではなくて
スズキのMRワゴンという車を
日産風に設えを変えている車です。
軽自動車の巨頭であるスズキ製ですから
今時の軽がどんなものかを知るには
理想的なのではないかと思います。
ちなみにモコは本家のMRワゴンよりも
販売台数が多いんだそうです。

何ともコメントし辛い格好です。

外観は要件をまとめただけといった風.。
軽にはスバルR2であったり三菱eKワゴンであったり
秀逸なデザインの車がありますが、
結局、それらは全く売れていないので
見てくれは重要な要素ではないのでしょう。

もうちょっと真剣に作ってくれればなぁ・・惜しい。

内装はスッキリと整理されていて
高級感すら漂います。
ですがよくよく見てみると
手首に風が直撃するエアコンの吹き出しから始まり
何も入らない様な小物入れは取っ払って
大きなトレーにすればいいのに・・とか。
本当にちゃんと考えたのかと疑ってしまう
レイアウトだったりします。
悪くないトーンなだけに勿体ないなと思います。

無駄に大きくないミラーは良心的

と、ここまでは良い面も悪い面も
想像の範囲だったのですが、
運転しようとドアを閉めた途端、
車の印象が変わります。
薄い鉄板に囲まれている感覚、
ゴムの反発の様な重たさを感じるステアリング、
そういえばウインドウが立っていて
ダッシュがかなり近い感じ等々
免許を取りたての頃、家業の手伝いで
軽バンに乗って配達をしたりしていたのですが、
あの感覚が蘇ります。
このまま荷物も積まずに走るのは
何だか申し訳ない感じがします。
”車なんてこんなもんだよ”と語りかけてくる様な
スズキ特有の無味乾燥感が来るのかと思いきや、
完全に意表を突かれました。
走りは常にバウンドしている様な
抑えが利いていない足回りと、
切り角と車の曲がり具合が連動していない
曖昧なステアリング、
エンジンが轟音を上げた数秒後に車が加速する
ダメCVTの典型の様なギアボックスと
褒められたものではないのですが、
まぁ、そこを言う車ではないと思うので、
こんなもんだと思います。

寧ろ純日産車よりも出来の良い室内。

リアシートも先ず室内高が高いいので
見晴らしが良い事と前席と同じく
分厚いクッションもあって
座り心地はとても良いです。
ただ、座面が立ってしまっているのが残念。
この車の荷室に積まれる物はスーパーの袋でしょうから
もう少し寝かせてしまっても問題無いと思います。

こういうところが日本車らしいなと思います。

今回のテーマ、”今時の軽は馬鹿にならない”という話、
個人的感想ですが、確かに良くなっていると思いますが
身のこなしから思うに
車というよりは近所をあちこち回るための
シティーコミューターとして特化している気がします。
これで高速を走るのはご免だと思う反面、
街中では一般の車よりも気軽です。
ただ、日本車の一番ダメなところだと思いますが、
何でもかんでも詰め込み過ぎているところは
幾つか見受けられました。
装備はあればいいという物ではないので
もっと真剣に考えて作った方がいいと思いますし、
いっその事、好きに使ってくれと場所を空けておく
いい加減さも要るのかなと思いました。
コンセプトに忠実って、日本人が一番苦手な事ですけどね。

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