遥か彼方へ

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上信国境の山・白砂山に登る

2023年06月21日 | 山旅

 

稜線を辿って白砂山に登る

 

~・~・~・~

6月17日(土)

 

▲ 白砂山への登山口駐車場は、久々の晴れた週末でもあり、クルマでいっぱいだ。

朝6時に、駐車場横の登山口を出発。標高1525m。

 

 

▲ ハンノキ沢出合の沢を横切る

橋は壊れているうえに、増水している。2本のストックで支えて、なんとか渡る。

 

 

▲ 白い花

右はマイヅルソウ。

 

 

▲ 水場分岐

左手の水場に進むとシラネアオイの群生があると、あとで他の登山者から知らされたが。真っ直ぐ登っていった。

 

 

▲ 堂岩山(どういわやま)頂上 2051m  8:47AM

頂上であっても、視界は開けてない。

 

 

▲ 八間山分岐点に到着 9:06AM

白砂山へは左手から稜線を登っていく。

右手は八間山へ帰路で向かう。

2017年6月12日に、白砂山は濃霧で見えず登頂はあきらめ、ここから八間山へ迂回した。

 

 

▲ 八間山頂上はあそこの中央だ。

ここからすこし登ったあと下って、手前に見える猟師の頭へ登って、そこからまた下って、長い稜線を登っていく。

 

 

▲ 上り下りの両脇は笹で覆われた、狭い山道。

2度横に足を踏み外して転倒した。気が付いたらリュックの横ポケットに詰めていたペットボトルが無くなっていた。

 

 

▲ 猟師の頭と呼ばれる小ピークへ 9:34AM

この時点では、CT比まだ30分ほどのビハインド。

 

 

▲ ここから辿るる稜線を赤線で記してみた。

下って少し登って、下って鞍部に達したらそこからずっと登り詰める。

 

 

▲ シャクナゲ

この辺りから多く咲いていた。

 

 

 

▲ 鞍部からの最後の登りが続く

実はあの見えるピークからまた下って、ほんとに最後の登りが控えていたが。

 

▲ スエヒロママのバイカオウレンか、ミツバオウレン

 

 

▲ ムシカリ(オオカメノキ)

紫陽花みたいだが。

 

 

▲ 黄色い花も ⇒ キジムロ(雉莚)?

 

 

▲ この黄色い花には茶色の筋が入っていて⇒オオバキスミレ(大葉黄菫)、上の黄色い花とは別の種だろう。

 

 

 

▲ この50cmぐらいの段差を一気に昇ろうと、右脚を上に掛けて体を引き上げたら、右太腿の内側筋が攣った。

今日のいままでの行程で、これぐらいの引き上げは何度もクリアしてきたのに・・疲れ始めているのだろう。ここで止まっているわけにはいかないので、津村漢方68を飲んで歩行続行。

しかし、歩きは慎重にせざるを得ずで、ペースは落ちた。

 

▲ おおッ! シラネアオイちゃん。

キミが見たかったのだ。

 

横を向いて、うつむき加減なので、

▲ 正面から撮ろうと、体をかがめて、曲げようとするが

また攣りそうになるので、ままにならず。

 

 

▲ さあ、あそこが本当のピークだろう。

 

 

 

▲ 白砂山(しらすなやま)頂上に到着。2140m。11:13AM

6時に登山口を出て5時間ほど要した。CT比1時間半のビハインド。

頂上スペースには10人ほど居たかな。

 

360度のパノラマ風景

▲ 遠く向こうのギザギザ連山は、上州榛名連山。

北アルプスらしい、白い山も見えていたが、何が何だか同定できない。(笑)

2枚のみアップする。

 

 

▲ 白砂山頂上から苗場の方向へ稜線は、まだまだ続く。

 

 

▲ 気温は30度C。

これからは、山の上でももっと上がるだろう。

 

 

 

▲ 昨日スーパーで調達したオニギリ弁当を。

食欲がいまひとつで、半分だけ食べる。

珍しいことだ。

 

 

▲ さあ、下山しよう。12:02PM

頂上には1時間ほどいた。

12時下山開始は、十分に安全圏だ。

 

 

▲ イワカガミ

 

 

 

▲ また、シラネアオイ

 

 

▲ 道脇のシラネアオイは、決して群生というものではなくて

ちょぼ、ちょぼ としか見れない。

しかし、花の中ではこれが今年一番見たかったものだから、見れて安堵した。

 

 

▲ 下山の稜線は

①が猟師の頭 ②が八間山分岐点 ③が八間山方向 といったところだろう。

 

 

八間山分岐点まで戻った時の時刻がはっきりしないが、今から考えればかなりビハインドだったはずで、八間山経由は取りやめて、出発の登山口へピストンで戻る判断すべきだったろうが・・・。

 

▲ 2017年の時の八間山へ迂回が、気持ち良かった覚えで、八間山を目指してしまった。

長袖シャツなので、暑いし、脚はじわじわと疲れていた。

 

▲ コバイケイソウ

 

 

 

▲ 中尾根の頭を通過 14:49 PM

6時出発から9時間近く経過していた。CT比 3時間半のビハインド。

 

 

▲ サラサドウダンかベニドウダン

 

この八間山コースでは誰にも出会っていなかったが、ご夫婦の組に抜かれた。少しお話をする。このあと同じコースで駐車場まで戻ることが判明。

次のポイントの「黒渋の頭」では、このご夫婦は食事しながら休憩されていた。この方たちは、朝6時40分ごろに駐車場を出発されたとか。ボクが、予想以上に時間を費やしていて疲れたと嘆くと、ご主人が「何か口に入れたほうがいいですよ、経験的に少しずつ食べながら歩いたほうが疲れないですよ」。それでボクは弁当の残り半分を空腹感はなかったが、ここで食べた。

そして、ボクが先に出発。このペースでは駐車場にたどり着くのは6時を過ぎるな。もし行き倒れていたら警察に連絡してくださいね、と冗談を言って。

体は確かに楽になった。

 

▲ この八間山経由コースも、実際はアップダウンが3峰ほどあって、タイヘンだった。

左脚も下りで攣って、もう一服漢方薬をずっと前に飲んでいた。

そのあとも、何回も攣るのだがその度に飲むわけにはいかない。一日に2回が限度になっている。両脚を伸ばして立った姿勢で、攣りが収まるのを待つしかない。

 

▲ 八間山頂上 1935m に辿り着いた。16:54PM

ご夫婦もまもなく到着して、20分ほど休憩して、ボクが先に出発。

ここからは、駐車場まで400mほど標高を下げて下って行けばよい。

YAMAPの予想到着時刻は、18:30PMを示している。午後6時半ならまだ明るい(日没は7時)。

とっとと下っていくが、2回ほどまた攣って、癒して、また下る。下りの傾斜が緩いので助かった。ボクが癒している時、ご夫婦が追いついて「大丈夫ですか?」と聞かれたが、「大丈夫です。お先に行ってください」とキッパリ言った。山は全て自己責任だ。でもこれで行き倒れたら、だれも通報してくれないなあ(苦笑)。

攣らないように、姿勢を整えて、とっととっとと下る。

野反湖も見えてきた。

 

▲ おお、ヤマツツジが出てきた。

オマエもボクを励ましてくれる。

もう少しだ。

 

 

▲ 駐車場に戻ってきた。18:44

生還したのだ (笑)。

さすがに残っているクルマは少ない。

 

 

▲ 先のご夫婦が、様子を見にきてくれた。

ありがとうございました。

アドバイスもいただきましたし、非常に心強いものになりました。

長野市在住の方だった。

お顔は完全にインプットされましたから、またどこかでお会いするかもしれませんね。

お二人はこの後、下山されていったが、ボクは今からの林道運転は自分の疲れから危険と判断し、ここでもう一泊することにした。

 

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振り返り:

 

12時間51分の山行(内休憩時間が1時間58分)。CTは8時間5分(休憩時間なし)。これって、いままでで最長かも。10年以上前に浅間山登山で火口まで覗いて来た時(真似してはいけません)が11時間。

今月から有料プレミアム会員(年5700円)になったので、「歩行ペース表示機能」も表示される。右軸で100%がCTだ。水色の折れ線グラフでペースが表示される。

それによれば、分岐点までは100%に近いペースで登っていったが、山頂への稜線を登るにつれて50%近くへペースダウン(疲れと攣りの始まり)。稜線下降時もペースダウンは続き、分岐点以降は70%ぐらいのペースで。八間山を下山する時に(日没前にして必死に)ペースを上げていった。と読み取れる。

①攣り対策 ②ペースを見てコース短縮・変更 が必要。そもそも③余裕をもった山行計画が必要。そのためには、これからの東北・北海道の山行計画の再検討が必要。

幸いなことは、休憩時間を除いた実働11時間余の山歩きでも、疲れはしたがどこも痛くはならずに歩き通せたこと。

 

3D画像で見れば

 

 

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