これは「
公務員のためいき」というブログに紹介しておられたものを、写させていただいたものです。
後藤田正晴元副総理(宮沢内閣)の2005年7月13日の朝日新聞に掲載されたインタビュー記事だそうです。
外交とは、日本の中長期の国の姿を描きながら、言葉は悪いが、計算のうえにも計算し、戦略的な判断をすべきものだ。一番避けなければならないのは、その都度の、行き当たりばったりの外交だ。最近の日本外交を見ていて、戦略性が欠けていると思う。ひらたく言えば、寄らば大樹、アメリカのそばにいれば安全だということだろう。日米安保、アメリカ一辺倒の外交だ。これは確かに、現時点における外交の基本としてやむを得ない選択かもしれない。
だが、同時に、外交を計算のうえにも計算するというときには、地政学も大事な要素になる。地政学の面から見て、いったい今の近隣国外交というものでいいのかどうか。大事な地政学的な配慮を忘れて、近隣国外交に強硬策で対するばかりで、それで日本の外交は間違いがないのか。いま国民全体が保守化しつつあるが、それを背景に政治家がナショナリズムをあおり、強硬な態度をとれば間違いない、という空気がある。大変な間違いを犯している気がしてならない。
地政学的に考えた場合、一番大事なのは中国、そして韓国、朝鮮半島との関係だ。アメリカ一辺倒も結構だけれど、近くを忘れてしまって、敵にまわして本当にいいのだろうか。少し配慮が足りないのではないか。アジア近隣各国との友好こそが大事なことだ。
これは小泉政権の外交姿勢を憂えて述べられたものだと思いますが、
麻生政権にもそっくり当てはまるような気がします。
自民党にもこのような考えの人も大勢あったのかもしれませんが、今はどうなのでしょう?
国の行くべき道を、本気で心配している政治家に、もっと目立った動きをして欲しいものですね。
今の自民党の政治家には、自分の明日のことが一番という人だらけの様な気がしますが、中には見識を持った人もあるのかもしれません。
麻生さんなどは、明日の事でこそないものの、
この夏に予定されているサミットに出席したさに、アメリカの喜びそうな海賊対処法案を無理やり通してしまったと思えてしかたありません。
国会の承認もなしで、世界中のどこに自衛隊を派遣されるかもしれない状態を許すような法律が、憲法無視も無視されて、やがて通されようとしているのです。
総選挙が一日伸ばされるごとに、国民の手に入れていたものが、一つづつ投売りされているような、今日の政治情勢に、なすすべもない私たち・・・・・
これが個人崇拝(小泉崇拝)のツケだったのですね。
庶民が権利を護ろうとするなら、個人を崇拝してもだめなのではないかという気がします。
昨夜のテレビで見た「グンタイ蟻」は大きいと言っても、蟻に過ぎないのですが、集団で行動するので、さそりやライオンもその蟻が来たときは、(グンタイ蟻は目が見えないので気配で獲物の所在を感じるのだそうで)息を潜めて身を隠しているのだそうです。弱小者も団体になると強くなるものですネ。
庶民の為の政治に変えるためには、大勢の庶民派議員を国会に送り込む以外ないのではないでしょうか?
誰か突出した個人に期待しても、又裏切られてしまいそうな気がしてなりません。