-写真の部屋-

奥野和彦

道具考

2017-11-10 22:45:53 | 写真


みんなが帰ってくる学校からの道
嵐のCMでもあったけれど
年にほんの2、3日ちょうどこうして
太陽が沈んでいく日がある。
秋の夕日はつるべ落とし。
もう15秒前が一番きれいだった。



新しい仕事用のカメラを買う。
昔のフィルムカメラに比べると機種の入れ替わりが早い。
デジタルになって、なぜか愛着が湧きにくいんだけど
それでも仕事のパートナーであるし
愛情を持って付き合っている道具というものは
いざという時にも、しっかり仕事をしてくれる。
かどうかは、本当はわからないけれど
そう思った方が暮らしが楽しくなる。

だけど、商売で使うものは高額なので
自動車のように下取りに出して
新しいものを買うことが多い。
長く付き合って、どうしても新しいものに変えなければ
ならなくて さよならすることもある。
自分の手元にある間は一緒に一生懸命働いてもらって
自分のところに来て幸せだったと思ってもらいたい。
趣味でも仕事でも
カメラはたくさん手にしたけれど
今は本当に厳選された、というか
もうこのまま、自分のそばにいるんだろうなと
思うのが4、5台あるだけになった。
でも、もしかするとこのカメラもその仲間に入るんじゃないか
というぐらい、気に入る予感がしている。