弓削島ではこの貝を磯で獲って来て
味噌味で茹でて食べる。
食べる時は木綿針で中身を引っぱり出して食べる。
磯の香りと、貝の苦み。
バケツいっぱい獲って来て
夕方まで庭に置いとくが
これだけいると酸欠になって逃げ始める。
これを見つけた下の子が
「にげた、にげた。」と騒ぎ出す。
正確には逃げた、ではなく 逃げている であるが
この子がその言葉を使ったのは
この時が最初ではないか。
夕食時、さっそく目の前で一匹身を引っぱり出して
食べてみせる。
こちらの口元をじっと見ながら、自分の口も動かしている。
ひとつ、食べさせてみる。
苦い と まずい を思いっきり足して
混ぜ合わせたような顔、 をして べ~っと
吐き出した 瀬戸内の食卓。
貝が必死に、でもスローモーに、逃げているんですね。
さっきまで動いていたものも食卓に上がれば食べる、ことについては子供の頃の方が抵抗なかったか、などと考えたり。
「つぼ」って呼んでるけど、ホントはなんていう名前なんだろね?
しばらく食べてないな~。懐かしい。。。
しかも、そこの海で自分で獲って来たものが
食卓に上がる
というのもおそらくこの時が初めてだったでしょう。
今でも食べられる魚を釣りたいと
言いますし、磯に行けば
「これ食える?」渓流に行けば
鮎がいい。 などと抜かします。
間違って、飲み込まないように
まち針か、糸の少し残ったままの
縫い針ですね。
考えようによっては、危ない。
昔からの事だろうから
それに爪楊枝を使う という習慣が
なかったかも知れないし
たぶん
爪楊枝では、太すぎるね。
やはり、針がしっくりきます。
イメージとしては、ジブリのキャラクター“まっくろくろすけ”ミニって感じです^^
石が跳ねたようにも
まっくろくろすけにも
見えるものです。
あまりにも
出来過ぎで
言うのも悔しいんだけど
となりのトトロが
たぶん
マイベストムービーなのです。