-写真の部屋-

奥野和彦

読書

2017-11-01 21:12:36 | 写真


しばらくぶりで
内田百間先生の何かを読もうと思って
本棚の中から、ハイっと掴んだのは
「一病息災」というタイトル。
たまたま、書き出しに53歳となって
お爺さんになりかかっているとか、
学校で教えた生徒にじじいになったとか
言われている。
自分がもうその年になっているので
薄々、感じるようにはしているけれど
昔であればもうお爺さんの齢である。

現代では自分より年上でもまだまだ
若い人がいるし、50や60ではお爺さんと
いうほど老いてはいないと思う。
自分がお爺さんぶってみても、まるで貫禄がない。
でも、確実に年寄りの領域には近づいているのであって
ここから先は、今の所元気な自分たちの親を
じじいがじじいの介護をするようなことになるのである。

心臓の、変わった病気で不安な日々を送りつつも
症状が出なければ出ないで
かえって心配になる百間先生は
その症状が出た時の心境を得難いものと
味わったりするようになる。

まだ、なんとか野球ができる。
小学生と50mぐらいの競争ならできる。
できる間、そのことを味わわう。