2014年9月5日のブログ記事一覧-カトカト日記 ~霊園・墓石の株式会社加登 公式ブログ~

蔵鷺庵墓地(大阪市天王寺区)本日より現地見学会を実施します!

大阪市天王寺区の寺院墓地「蔵鷺庵墓地(ぞうろあんぼち)」にて、本日9月5日(金)より15日(月・祝)までの期間、現地見学会を実施します。
担当は加登 堺店(堺市南区)です。




こちらが最新の折込チラシです。
画像をクリックすると拡大して詳細情報をご覧になれます。
裏面には期間中だけの限定商品も掲載していますので必見ですよ!



貴重な茅葺の山門や、美しい庭園の風情が訪れる方々の心を捉えて止まない蔵鷺庵ですが、大阪を愛し、大阪に愛された作家、織田作之助の短編「アド・バルーン」にその名が登場します。
画像は新潮文庫の短編集「夫婦善哉(めおとぜんざい)」です。
「オダサク」の愛称で親しまれた織田作之助の出世作にして代表作である「夫婦善哉」を筆頭に「アド・バルーン」も収録されています。




蔵鷺庵様が登場するということで初めて織田作之助の作品を読んだのですが、34歳の若さで夭逝した作家の小説だとは思えないほど渋いですね。ザ・「老成」。
結核に苦しみながらヒロポン注射を続け、まさに無頼な人生を駆け抜けた作家の濃密な日々が凝縮されているようです。
同じ無頼派でも坂口安吾や太宰治はやはり東京の香りがして(安吾は新潟、太宰は青森の出身ですが)、彼らの作品にはどこか乾いた空気というか、事象を俯瞰するような視点を感じることがあります。
第3者的に一歩引いて自我を嗤うようなスタンスとでも言いましょうか。

東京を嫌い大阪にどっぷり身を浸した織田作之助の小説には、大阪ならではの温かく湿った人情が絡み合い渦を巻いて読む人を時に笑わせ時に泣かせる、そんな生々しさの中に自ら跳び込んであがきながら筆を進める作家の生き様が強く深く刻まれている気がします。

本当に素晴らしい作家だと思いますので、ぜひ皆さん一読してみてください。






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