ピンク・フロイドが何を思ったのか、それまでに発表した曲を組曲形式で再構築した1969年の作品です。
結局スタジオ盤は発表されず、この "The Man And The Journey" を冠した1969年のツアーでのみ演奏されました。
しかし、この時の1公演がFMラジオ放送されており、そのエアチェックテープを元にしたブートが長い間出回り、2016年には遂には公式に Early Years 1965-1972 の一部(27枚組BOXのディスク9)として発表されました。
更に最近、FM放送用のマスターテープが発見され流出し、それをCD化したものがこれです。
1枚目の "The Man"組曲 は、人間の一日の営みをピンク・フロイドらしい呑気な組曲にしたもので、若干退屈ですが、2枚目の "The Journey"組曲 はなかなか聴かせます。
"The Journey"組曲の冒頭の「Green Is The Colour」から「Careful With That Axe, Eugene」の流れは素晴らしく、「Careful With That Axe, Eugene」は最早、この組曲のこの流れかでしか聴けなくなってしまいました。
また、組曲のラストを「A Saucerful of Secrets」のコーダで締めているのもプログレ的に嬉しいです。
音が良いのも嬉しい点で、最近の愛聴盤となっています。