今日からしばらく、大好きなスーパーファミコンソフト「船木誠勝 HYBRID WRESTLER 闘技伝承」の話をします。
間違いなくクソゲーですが、以下の理由から、マニアの間ではちょっとだけ有名なゲームです。
1.パンクラスなのに酷いレスラーとリングとルール
1)レスラー
デフォルトで設定されているレスラーは以下のとおりです。
古いプロレスファンならすぐに異常さに気付くでしょう。
そう、ディック・フライとヴォルク・ハンがいます。
名前はR.スペンサー、I.ペトロフですが、前者が打撃系、後者が関節系と、そのまんまです。
当時のパンクラスは、まだ尾崎社長傷害事件が起こる前ではありますが、既に前田日明とは犬猿の仲でした。
それなのに、リングスに所属している選手そのままのキャラが2人も登場します。
パンクラスの選手は船木しかいないのに。
また、それ以外の選手も無茶です。
一応上段左から全員紹介します。
・船木誠勝
唯一のパンクラス選手です。
打撃、投げ、関節技をまんべんなく使いますが、その反面、強力な技を持たず、以下の個性的な面々を
相手にするには分が悪く、弱いです。
・R.スペンサー
ディック・フライそのまんま。打撃技のスペシャリストで、一発一発が重いです。
頭が固く打撃で流血させるのは骨が折れますが、投げ技に滅法弱く、流血させる前に勝ってしまいます。
・R.J.シルバー
典型的なアメリカンレスラー。リック・フレアーをモデルとした老獪なタイプで、得意技が「許しを乞う」です。
この「許しを乞う」の最中は攻撃されないなどということはなく、打撃技を防御されることなく当てることができる、
ただのチャンスタイムです。
・ラ.ミステリオ
メキシカンのルチャドール。マッハ隼斗かと一瞬思いましたが普通のルチャドールです。
スピードしか取り柄がなく、技の威力が弱く、体力がなく、弱いです。
・S.アンダーソン
典型的なアメリカンレスラー。巨漢のパワーファイター。
体力バカで、倒すのに時間が掛かります。
・L.ロレンソ
オールラウンダー。多彩なエルボーを使い、スタミナもあるのでモデルは三沢のような気もしますが、
こいつの主戦場は金持ちが個人で主宰する、相手を落としたら勝ちのロープも柵もない櫓の上の闘技場です。
I.ペトロフ
ヴォルク・ハンそのまんま。関節技のスペシャリストです。こいつも投げ技に滅法弱いです。
なぜか主戦場のルールはラウンド制です。
飛び関節にだけ気を付けていれば、体力がないので楽に勝てます。
・ラジャール
タイガー・ジェット・シンをモデルとした反則レスラーです。
得意技の栓抜き攻撃は、2発入れればダウンを奪えるため、常に離れて戦えばパンクラスのリングでは最強です。
・ムガベベ
怪奇派巨漢レスラー。アブドーラ・ザ・ブッチャーがモデルだそうですが、
こいつの得意技は火炎攻撃(しかも投げつけるのではなく呪文でリングのあちこちから火が起こる)です。
火炎攻撃はダウンした相手にも有効で、パンクラスのリングでは、一度に2ダウン(ごくまれに3ダウン)
稼ぐこともできます。
・M.クーガー
ビッグ・バン・ベイダーをモデルとした超巨漢のパワーファイター。
ベイダーはこのソフトが発売された1994年、既にUインターに上がっていたので、
U系だから混ぜたのかなとも思ったのですが、このゲームでのこいつの主戦場は
相手を落としたら勝ちの断崖の上の金網で囲われた少しの衝撃で穴が開くリングです。
このとおり、パンクラスに縁がありそうなのはかろうじてヨーロピアンのオールラウンダーくらいです。
フライとハンは縁があっちゃマズイだろう。
さて、微妙にこのゲームでのパンクラスルールがおかしいことに気付かれた方もいらっしゃるかもしれません。
次回はリングとルールについて紹介します。