猫を捨てる奴は捨てられろ

猫とプログレとオーディオとベスパのブログです。

TDA501改の音質

2025年01月13日 00時00分00秒 | オーディオ


昨年正月に改造した富士通テンのパワーアンプTDA501改(関連記事)の音質のレビュー結果を
報告していないことに気付きました。

サブシステムであり、元の音にも特に不満の無かったパワーアンプですが、
音の良いテレフンケンのスピーカーRS5を駆動するアンプなので、
更に音が良くならないかと思い改造したものです。


冬場であり暖まるまでにかなり時間が掛かるのが難点ですが、
レビューしました。

楽しく音楽を鳴らすテレフンケンRS5が更に楽しく鳴るようになりました。
小型スピーカーなので低音は望むべくもありませんが(メインシステムのAxiom80より低音は出ません)、
演奏の細かいニュアンスが良く表現できています。
改造前より、演者の意図が伝わってきます。
能率の高い昔のフルレンジは微小な信号でもトランジェント良く敏感に反応し素晴らしいです。
このアンプの改造は大成功と言ってよいかは分かりませんが、成功と言ってよいでしょう。

以下、レビューで使用した我が家のサブシステムです。

ユニバーサルプレーヤー:Pioneer DV-800AV(以前改造したものとは別の無改造のもの)
 ↓(HDMI出力)

HDMIケーブル(メタル):中華製
 ↓

HDMI→S/PDIF 分離器:中華製
 ↓(S/PDIF出力)

コアキシャルケーブル:中華製
 ↓

DAC:Kenwood DPF-7002(これも無改造)
 ↓(RCA出力)

RCAケーブル(自作Belden9412、端子はカナレ)
 ↓

ライントランス:Partridge TK3952
 ↓

RCAケーブル(自作Belden9412、端子はカナレ)
 ↓

パワーアンプ:富士通テン TDA501改
 ↓

スピーカーケーブル(Telefunken RS5から生えたもの:左右で別物)
 ↓

スピーカー:Telefunken RS5

Pioneer DV-800AV と Kenwood DPF-7002 は改造するつもりで入手したものですが、
着手できずにサブシステムとしてなんとなく使用しています。
特に DPF-7002 は改造すると化け物になりますが、改造前の音は少し音の良い
10万円以下クラスのCDプレーヤーでしかないため、
Telefunken RS5 を鳴らすには少し勿体ない状態です。



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2024年 オーディオ宿題

2025年01月11日 14時25分26秒 | オーディオ
2024年にオーディオ関係でやり残したことを備忘録として記します。


1.ネルソン・パス ACAアンプもどき用リニア電源制作

もはや中長期目標となったネルソン・パス設計のACAアンプもどき用のリニア電源制作です。
電源も片チャンネルずつ作成するつもりで電源トランスを2つ用意しましたが、
元々作成を予定していたけど取りやめたマルチデジタルアンプ用のものを流用するものであったため、
電流容量が3Aとギリギリであり、電源トランスの電流容量はこれでよいのか、
悩み始めてしまいました。
というわけで電源トランスを物色中であり、まだまだ着手には時間が掛かりそうです。


2.Threshold SL10 オーバーホール

スレッショルドのプリアンプSL10の、出力に規定値以上の直流が出る問題も、手を付けられずにいます。
交換用部品は全て揃っていますが、
原因の特定に時間が掛かりそうで、その時間を確保できないためです。


3.NobSoundプリアンプ GFJ041 インプットセレクターの接触不良解消

2024年、唯一解決した宿題です。
当初、セレクターのガリが原因と考えていましたが大間違いで、
大仕事となってしまいました(関連記事)。


4.Mission プリメインアンプCyrus II 修理

サブシステム用に片チャンネル音が出ないジャンク品を入手したものですが、
2023年にコンデンサを全て交換したところで止まっています。
これも原因の特定に時間が掛かりそうで、その時間を確保できないためです。


5.ブルーレイレコーダーRD-X10 ブルーレイドライブ交換

RD-X10は3台所有していますが、唯一新品で入手した初号機のブルーレイドライブが逝ってしまったため、交換用の中古ドライブを2023年に入手しました。
但し交換するには、録画予約が入っていない日で、且つ暇な日を選ばなければならないため、交換の目途は全く立っていません。


6.ブルーレイレコーダーRD-X10 オーディオ基板改造

オーディオ基板の全オペアンプ、全コンデンサを交換しようと考えており、
交換用オペアンプMUSES8920AE×18個とコンデンサMUZE-KZは確保済みです。
これも時間を確保できないため未着手です。


7.DAC S.M.S.L D300 リニア電源化

D300、なんと故障してしまいました!
電源を入れてしばらくすると、音が出なくなります。
内蔵のスイッチング電源の発熱により、クロック回路のどこかが傷んでしまったようです。
狭い筐体で熱が逃げ難いようで、
筐体のカバーを外して稼働すると、1時間くらいは問題なく稼働します。
スイッチング電源を外して外部にリニア電源を設け、
クロック回路を何らかの手段で冷却し続ければまだ使えるのかなと思いますが、大仕事です。
面倒臭く嫌過ぎます。
ロームから次世代DACチップのBD34302EKVがリリースされたことですし、
このDACチップを使ったDACをどこかが5万円くらいで出してくれたら、
乗り換えたいと思っています。
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クリュイタンス指揮ベルリンフィルの第九

2025年01月05日 08時40分00秒 | オーディオ
あけましておめでとうございます。

今回の年末年始も音が良いですが、年末に風邪をひいて体調が悪いので、
ここ最近は音が良くなってきている紅白歌合戦が、今回はどのくらい音が良くなったのか分かりませんでした。
また、連休明けの録画放送となった昨年を除き、毎年音が素晴らしく良いウィーンフィルニューイヤーコンサートも、
音の良さがそこまで分かりませんでした。
今のところ一番音が良かったのは連休初日の12/26(土)でした。

 

昨日1/4に妻が実家に帰省して私一人なので、体調が若干回復したこともあり、
音が素晴らしく良いピンク・フロイドの THE DARK SIDE OF THE MOON MASTER TAPE COPY(関連記事)と、
キング・クリムゾンの Red 50周年記念盤(関連記事)を大音量で聴きました。
これらの音の良さがかなり分かるまでに体調が回復したことが確認できたので、
一念発起して年末に断念したベートーベンの第九を聴くことにしました。

フルトヴェングラーのバイロイトとクリュイタンスのベルリンフィルで迷いましたが、
クリュイタンスのベルリンフィルにしました。



クリュイタンスのベルリンフィルとの第九は、
ベルリンフィル初のベートーベン交響曲全集の中の最初期の録音(1957年)です。
当時のベルリンフィルは、フルトヴェングラーが急逝し混乱が続く中、
後任となったカラヤンがまだ団員と信頼関係を築けていないという理由で、
それまでにベルリンフィルとの仕事の実績があり団員からの信頼も得ているベルギー人指揮者の
クリュイタンスに白羽の矢が立ったようです。
そこまで急いでベートーベン交響曲全集を録音しなくてもよいのにと思うのですが、
フルトヴェングラーがいなくてもベルリンフィルは安泰だという、
アピールのために必要だったのかもしれません。

世の中のオーディオ機器がモノラルからステレオに切り替わっていっている時期であり、
録音はステレオで行われました。
但し、この第九に関しては、当時のLPレコードのリリースは、まずモノラル盤が出て、
しばらく後にステレオ盤が出たようです。
このステレオ盤の発行枚数がかなり少なかったようで、現在のステレオオリジナル盤の中古流通価格は
20万円からとなっているようです。

こんな金額を出してでも欲しい人が一定数いる理由は、その音の良さです。
1970年代初頭頃までの録音とマスタリング及びカッティング技術は、魔法といってよいもので、
音楽のエッセンスをLPレコードという制限が非常に大きいメディアに閉じ込めるために、
様々な細かいノウハウが編み出されたようです。
現在では失われてしまった技術と言ってよいでしょう(昔の記事とコメント欄でこの辺りのことを考察していますので、
よろしければご確認ください)。
それらの技術の積み重ねにより、当時のレコードの音は、
もちろん全ての盤がそうではありませんが、
優れた技術者が手掛けたものは、しかるべき装置で聴くと、
現在のデジタル機器では再現不可能と思えるくらいの次元の違う音です。

縁があって何年か前に、このクリュイタンスの第九のステレオオリジナル盤を聴く機会に恵まれました。
持ち主のお金持ちっぷりときたら妬ましかったです。
3種類のSPUで聴き比べをしたのですが、私が持ち込んだ SPU Maister AE では、
演奏者一人ひとりの意思が見える程に、演奏のアーティキュレーションが細やかに分かりました。
凄まじい録音とプレスのクオリティ、それにより明らかになった凄まじい演奏に驚きました。
他の2本のSPUも普通でないもの(1本はジュピターオーディオでメンテナンスした中で最上レベルのもの、
もう1本は放送局用のもの)であり尋常でない再生音でしたが、ここまでの表現はできなかったので、
改めて私の SPU Maister AE の凄さを確認しました。
カートリッジは非常にバラツキが大きい機器であり、一般に流通しているものの中にも
とび抜けたものがある顕著な例ですが、SPUで至高とされる放送局用モデルより優れていたというのは
この時一番の驚きでした。
この SPU Maister AE を入手できていなければ、いくらカートリッジにお金をつぎ込んでいたか分かりません。
運が良かったと思います。
このときのお金持ちの方の装置の詳細は身バレしますので秘密ですが、
トーンアームはRMA309、
アンプは真空管の普通でないもの(91B等のカビの生えたアンティークではありません)、
スピーカーは欧州のフルレンジでした。


さて、長々とオーディオの話をしてしまいましたが、
もちろん私はオリジナル盤LPを持っていません。
今回聴いたのは、激安ベートーベン交響曲全集5枚組2000円のCDです。
上述のとおり録音自体は非常に優れていることが分かっているので、
せめてCDで聴きたいと思い購入したものです。
この全集の中では偶数番の交響曲の評価が非常に高く、特に6番田園は、
数多の田園の中でも最上とする人が多い名演中の名演です。
第九はオリジナル盤より後にリリースされたLP盤の質があまり良くなかったのか、
上述の凄さが伝わっていないようで、
悪い評価はありませんが、良い評価もあまり見かけません。
特に第九は演奏時間が長いため無理をしてLP1枚に収めることが多く、
そのため音質がトレードオフされたことも最大の原因だったと思います。
でもCDではそんな心配はありません。
マスタリングさえ間違わなければ。

この全集のマスタリングは頑張っていると思います。
オリジナル盤の凄まじさは片鱗しか分かりませんが、演奏の凄さは伝わります。
オリジナル盤を聴いたことがある補正も大きいとは思いますが、
私の中ではフルトヴェングラーのバイロイトと並ぶ、名演です。

正座をして聴いたので、新年早々疲れました。

宝くじを当てて、金に糸目を付けず状態の良いオリジナル盤を手に入れたいと
新年の誓いを立てました。
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NobSound プリアンプ GFJ041 改造 おまけ

2024年02月28日 20時12分05秒 | オーディオ
NobSound プリアンプ GFJ041 改造 その5で触れた中華品質についてです。


元のセレクターのデタラメな配線。


4接点のうち3つに配線するのですが、一つずつズレて、且つ順番が無茶苦茶です。
勘で仕事をしているのでしょう。



もう一つ。

この汚い基盤は私が改造で汚したわけではなく元々です。



フラックスのようなものだろうと都合よく解釈していますが、
基盤を腐食させるようなものだと厄介です。



最後に。

接触不良を起こしていたリレーです。



Ever-Way Industry Company Limited社の HUT KE という型番のようです。
案の定中華製でした。

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NobSound プリアンプ GFJ041 改造 その5

2024年02月22日 23時54分46秒 | オーディオ
NobSound プリアンプ GFJ041 改造 その4の続きです。

電解コンデンサは全てMuze-KZにしようと思っていたのですが、Silmicを使っている箇所が少なくなかったため、
偽物でないと信じた上で設計者の意思を尊重して、Silmicは交換せずにそのまま活かすこととしました。
電源のランプのためのコンデンサ等、音質に関係のなさそうな個所も交換しませんでしたので、
KZに交換したのは結局デカップリングの2ヶ所のみでした。

電源の整流ダイオードは、我が家のメイン機DPF-7002改に使用したものと同じショットキーバリアダイオード ERC84-009 に交換しました。










ケーブルのエージングが全く済んでいないので、あくまでも現時点での音質の評価ですが、
S/Nがものすごく静かになりました。
いわゆるノイズフロアが下がったと表現される状態なのでしょうが、
これはショットキーバリアダイオードの効果だと思われます。

また、音の生々しさは、現時点でもオリジナルの状態とは比較になりませんが、
日に日に生々しさが増しているので、エージングが完全に完了した時点での音が楽しみです。

音質とは関係がありませんが、
3入力なのにセレクターは4番目の位置まで回せてしまうことが解消されたことに加え、
オリジナルではデタラメだったセレクターの配線の順番が正しく配線されたことで、
フロントパネルのセレクターの表示と入力端子の表示が一致したことが、
使っていて嬉しいです。
何を言っているんだと思われるかもしれませんが、
こんな当たり前のことができていないのが中華品質です。



NobSound プリアンプ GFJ041 改造 の記事はここまでです。

2023年のオーディオの宿題が1つ片付きました。
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