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静岡空港

2008-11-22 | 社会
静岡富士山空港の開港予定は2009年3月でした。しかし、滑走路近くに立ち木があってこれが航空法に触れる(離着陸の障害になる?)とかで、開港が延期になっています。昨日、静岡県知事がお詫びの声明を発表したということです。

滑走路の直ぐ横の土地に立ち木があるのだが、ここの所有者は空港建設反対だったようで、立ち木の伐採に応じていないんだとか。
静岡県では、この所有者は空港建設反対なので空港のために立ち木を切ることを了解しないだろうから、地すべり対策として対応しようとしていたという。

そもそも静岡県に空港など要らないでしょう。あれば便利という意見は確かにあります。でも費用対効果を考えなければいけません。さもないと、何でもあったほうが便利なんだから、何でも作ってしまおうということになります。

静岡県は新幹線、高速道路が県内を通っています。東京に1時間、名古屋に1時間半のエリアにあり、充分に交通インフラは整っています。ここに空港を作る必要があるのでしょうか?
ちなみに新幹線の駅は熱海、三島、新富士、静岡、掛川、浜松と6つもありますが、のぞみが止まる駅はありません。のぞみが止まらない県は静岡だけじゃあないでしょうか。

さらに県内だけの利用客で空港や路線を維持するだけの利用が見込めるのでしょうか?とにかく国や県が行う利用予想なんて当たったためしがない。瀬戸大橋やアクアラインの例を見るまでもありません。
役所の利用予想が当たるようなら、これはすばらしいマーケティング能力を持っているわけですが、そんなはずは無いのだから。

さらに第二東名なんてもんも作っています。5月の連休、お盆と年末年始以外に第二東名の利用価値があるんでしょうかね。

結局、作ることに意義があり、利用することなんてあんまり考えていないからこういうことになるのです。空港を作ればそのおかげで、地権者は土地が高く売れる、建設業者は仕事があるのですから、当然賛成するでしょう。一方で、利用者も無いよりあったほうが便利だ、という意見もあるでしょう。しかし、その建設費用を最終的には税金でまかなうわけです。多くの納税者は直接的に空港建設にかかわらないので、反対意見を出すということにはならず、賛成派の意見だけが反映されるというわけです。

高速道路の会社やJRは空港とは競合になるので、東名高速から直接静岡空港に乗り入れるようにしようとか、新幹線に空港駅を作ろう(新幹線は空港の下を通っています)などとはしないでしょうから、ずいぶんとアクセスの悪い空港になります。結局利用率が上がらないという結末になるのは容易に想像できます。

空港以外にもっとやることあるんじゃないかと思うのは私だけではないはずです。


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