化学系エンジニアの独り言

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イワノビッチの横暴

2006-09-19 | エネルギー
表題の言葉は別のブログから引用させていただきました。ロシアには昔から「イワノビッチの横暴」といわれる体質があるそうです。確かに、日ソ不可侵条約を破って終戦直前に日本に攻め込んだという実績があります。今回のサハリン2開発許可の破棄はロシアらしい戦術です。終戦後、北方領土は60年たっても帰っては来ないのだから、商事も物産もこれまで投資した5000億円や6000億円はあきらめたほうが良いのではないでしょうか。まともな相手ではないので交渉にはならないでしょう。

撤退に当たって、ロシア側が開発を継続できないような処理を現地、プラントに施す(もちろん、開発を途中で中止することに伴う環境保護のための措置という名目で)ことはできないものでしょうか。日本を追い出して最後の仕上げだけ自分たちでやろうとしてもできない、ということがわかればロシアも少しは譲歩するかもしれません。

一方、サハリン1は問題を抱えながらも開発は進んでいるようです。こちらはエクソン(30%)、日本(30%、石油資源、伊藤忠、丸紅)、ロシア(40%)のように初めからロシアが参加していますので、サハリン2のような露骨な横槍はないようです。生産される原油は主に日本向けに船積みされますが、天然ガスはハバロフスクの会社が引き取ることになっていますので、ロシアとしても開発を中断させてしまっては元も子もないというところでしょう。

8月から原油生産が開始され、第1船の積出準備も整っているようです。年末までには原油生産量を25万BDまで引き上げる計画です。エクソンモービルの発表によれば、開発費は為替の影響を受けて上昇しているといいます。但し、モスクワの新聞が報道しているように$17Billionではない、としています。

エクソンモービルとロシア政府の間では、サハリン1ブロック近くの油田について見解が分かれています。エクソン側は油田は現在の契約の中にあると主張していますが、ロシア側は新たな油田なので新規に入札をするとしています。

資源開発に当たっては内戦が勃発する、なんていうカントリーリスクがつき物です。ロシアも極めてカントリーリスクが高い国(開発がうまくいけばいくほど)と認識しなければなりません。

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