さくらバスから 街並みが、とても良かった
陛下も 御執務 集中でご多忙 今に生きる昭憲皇太后の慈しみの心
昭憲皇太后百年祭にあたり、明治神宮を参拝される天皇陛下=2日、東京都渋谷区
年度末は決算や人事異動などで慌ただしいが、皇居内も例外ではない。国会で予算関連の法案成立などが相次ぐためで、天皇陛下のご執務も多く、お忙しさが一層増す。
3月28日に伊勢神宮参拝から帰京した陛下は翌29日、土曜日にもかかわらずお住まいの皇居・御所で執務をされた。陛下のご執務とは、法律などを公布するための内閣からの上奏書類に陛下のご署名とご押印をなされるもの。定例閣議がある火曜日、金曜日に済まされることが多いが、側近によると、年度末は予算関連法などで案件数が増え、数日にわたってお願いする必要が生じる。実際に、伊勢滞在中の25日や帰京した28日も執務をこなされている。
内閣官房内閣総務官室によると、28日の閣議で66件の書類が宮内庁に送られた。宮内庁によると、陛下が年間に署名・押印される書類は約1千件。側近は「公表されるご日程では単に『ご執務』と書かれるだけだが、大変な仕事をされていることを分かっていただきたい」と話している。
天皇、皇后両陛下は4月2日、明治天皇の皇后である昭憲皇太后の崩御から11日で100年となるのを前に明治神宮(東京都渋谷区)をご参拝。皇太子さまも参拝された。明治神宮は昭憲皇太后の崩御後、明治天皇と皇太后をまつるため、御料地だった場所に大正9年に創建された。
平成24年の基金創設100周年には、両陛下からのご下賜金などで増額され基金総額は約11億円に。これまでに13億円超が約160の国・地域に配分され、「今日の開発援助を先取りする極めて画期的なもの」(日本赤十字社)と国際的に評価されている。
皇后さまは3月29日、横浜市のそごう美術館を訪れ、国内初の肢体不自由児養護施設「ねむの木学園」(静岡県)の子らの作品約350点を並べた「ねむの木の子どもたちとまり子美術展」を、園長で女優の宮城まり子さん(87)の案内で鑑賞された。障害がある人々に深く心を寄せ、同学園とも交流されている皇后さま。最後に宮城さんや学園の子らが合唱を披露すると「ありがとう」と笑顔で拍手を送られた。
皇太子ご一家は29日、長野・奥志賀高原での静養からご帰京。敬宮(としのみや)愛子さまはスキーで中・上級者向けコースを滑られた。小町恭士東宮大夫は「ずいぶんと上手になられ、両殿下も喜んでおられたとうかがっている」