【陸上自衛隊での“性暴力被害”】5人中4人が争う姿勢 国側は加害認める - YouTube
14日午後4時半ごろに開かれた会見で、陸上自衛隊内で性暴力を受けたと訴える、元自衛官の五ノ井里奈さん(23)は憤りをあらわにしました。 性暴力を受けたと訴える元自衛官の五ノ井里奈さん(23) 「許しがたい答弁書が来ました。本当にひどい答弁書を出してきた。あの謝罪は何だったんだろう」 「すごく、えー…、おかしいと思っています」
裁判は横浜地裁で始まりました。 五ノ井さんは「性暴力を受け、精神的苦痛を受けた」などとして、元先輩隊員の男性5人と国に対し、合わせて750万円の損害賠償を求めています。 五ノ井さんは、東日本大震災で被災した際に支援してくれた女性隊員に憧れ入隊しました。しかし―― 性暴力を受けたと訴える元自衛官の五ノ井里奈さん(去年12月) 「セクハラを超えた性暴力を受けました。男性隊員は私に覆(おお)いかぶさり、股(また)を広げて何度も腰を振る行為をしてきました」 訴状によると、2020年9月から2021年8月ごろまでの間、性暴力やセクハラを日常的に受けたといいます。心身に不調を来すようになり、退職せざるを得なくなりました。 その後、被害を訴えると―― 性暴力を受けたと訴える元自衛官の五ノ井里奈さん(去年10月) 「直接、謝罪を受けました。土下座して私の方に謝罪しました」 土下座で謝罪され、涙を流す人もいたといいますが、迎えた14日の第一回口頭弁論では、元隊員のうち1人は事実関係をおおむね認め、和解を申し出た一方、残る4人は請求を退けるよう求め、争う姿勢を示しました。 4人が事実関係を認めなかったことについて五ノ井さんは―― 性暴力を受けたと訴える元自衛官の五ノ井里奈さん(23) 「言葉に言い表せないくらい悲しいというか悔しさ、怒り、いろいろな気持ちがあったんですけど、やっぱりあの謝罪は本当に形だけだったんだなって」 「もし彼らの奥さんや子供たちが同じようなことをされたら、同じようにこんなひどい答弁書を渡してくるのかって、本当に許せない気持ちになりました」 「あった事実はしっかり証言したいと思っていますし、私は逃げずに諦めずに戦うつもりです」 一方、国側は、元隊員らによる加害行為があったことは認めた上で、国の責任などについての主張をより明確にするよう求め、請求に対する答弁を留保しました。 五ノ井さんは国に対し、このように訴えます。 性暴力を受けたと訴える元自衛官の五ノ井里奈さん(23) 「本当に職場環境を変えてほしい。隠蔽(いんぺい)体質が結構あると思っているので、もし相談された上司の方は、しっかり上の人にすぐ報告する。今も現役の自衛官の方で、ハラスメント等で苦しんでいる方がたくさんいるので、早く組織内の環境をハラスメントのないような環境にしてほしい一心です」