サイコロジスト101

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生理心理学5:睡眠

2010-10-23 04:02:03 | Weblog
2010年10月22日開講の生理心理学でつかった資料です。

今日は睡眠についてお話ししました。

睡眠ポリグラムとは、脳波、顎の筋電図、それに眼電図(眼球運動測定)を測定記録し、睡眠段階の判定を行うための多チャンネル生体反応記録図のことです。

睡眠ポリグラフを記録しながら被験者に眠ってもらうと、覚醒から睡眠段階1~4と順に眠りが深くなり、およそ90分で急速眼球運動をともなうレム睡眠に移行する様子が観察できます。

それぞれの特徴は、資料参照。

大切なことは、レム睡眠とノンレム睡眠の特徴比較から、なぜレムが必要かを考察すること。

そして、覚醒状態の変化について考えること。睡眠より低い覚醒水準を示す状態である昏睡から死に至るプロセスで私達の意識はいかに変動し、記憶はどう作動しているのかを考えましょう。

今日の授業では言い忘れたのですが、眠ると眠る前の意識と翌朝覚醒してからの意識の連続性はいかに保たれているのかということ。睡眠は脳の休息なのでしょうが、その間、意識の連続性はいかに保たれているのでしょうね。

お酒をたくさん飲んだあと、千鳥足で帰宅し風呂に入ったら急に眠くなって寝入ってしまいます。すると、あろうことか、お酒を飲んでからの記憶がすっかり消えてしまっていることがあります。酩酊状態というのですが、たいへん気色悪い体験です。覚醒を保って行動しているにもかかわらず、その間の意識がとんでしまっているので。

よく似た覚醒変性状態として、催眠があります。意識が他者によってコントロールされ、暗示をかけられたように覚醒後、行動がコントロールされているというもの。

向精神薬や覚醒剤などの薬物によっても意識変性状態が体験できます。

睡眠って、まだまだ不可思議なことの多い現象です。

生理心理学を学ぶ学生は、睡眠をどのようにとらえていますか?

脳の休憩状態なのか、脳が薬物によって支配されているだけなのでしょうか?

睡眠中の意識=夢は脳の暴走なのでしょうか、それとも行動の準備状態なのでしょうか?

夢中遊行や睡眠発作、金縛りなどの睡眠異常現象についても勉強しましたね。

来週は睡眠と覚醒の周期性変化=リズムについて学びます。

2010/10/23・記