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100517心理学概論

2010-05-17 20:50:42 | Weblog
5月17日の心理学概論で配布した資料です。

テキスト2章2-3節の話をしました。

まず、こころを環境変化に適応している動物にたとえてみまた。

心をブラックボックスとして、刺激すればどう反応するかだけをみる行動主義心理学者の話もしましたね。

そう、ジョン・B・ワットソン


刺激 → 反応

心の中身については考えない、ブラックボックスとしようという極端な行動主義ですね。
意識なき心理学。心なき心理学などと揶揄されました。

その後、新行動主義心理学と銘打つ、クラーク・L・ハルが1950年代までアメリカ心理学会を席巻。
さらにハルの跡を継いだスペンス先生が想定した心理学では

刺激(S)  → 生活体(O) → 反応(R)

という図式で、心の中身を考えていきました。

行動を駆り立てるものを、動機づけという概念で想定し、目標に到達すべく行動する動機づけループについては、いずれ「動機づけ」のところで勉強しましょう。

こうした刺激と反応との間の心の働きは、1960年代後半から米国心理学界に登場し、現在主流の認知心理学では、コンピュータの情報処理になぞらえて心をとらえます。

資料の最後の図などを参照。

ここでリンゼイとノーマンの「人間の情報処理」という本の話をしました。

私が大学院生だった1970年代の末から1980年代初頭にこの本を通読する機会を得ました。

いまとなっては、このあたりに一番勉強しましたね。

ハルと同時期にあらわれた新行動主義心理学の担い手には。B・F・スキナー、トールマンなどが1940年頃活躍しましたが、来週の学習のところでふれましょう。

本能行動についてもお話ししましたね。

ついでに、私が大学院生のころ、古武弥正先生から教えていただいた南極越冬隊が発見したトイレのサイドエフェクトの話もしました。

不安なとき、私たちはトイレにはいると、端っこのボックスをよく使う話。

電車の座席キープ行動や、大学の大教室での座席キープ行動にも片鱗がみえますね。

提出いただいたシートをみると、みなさんも同様の本能行動があるようです。

さいごに、Macユーザが少ないんですね。少しがっかり・・・

来週からは学習行動です。

2010/5/17・記

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