トップ画像は今回の採集と無関係ですが、飼育中のセボシタビラ。幼魚~若魚サイズですと名前の由来となった幼魚斑つまり背星模様がはっきりしてます。
今回の採集は新規開拓で水路を回りました。この地域はまだまだ探れていない場所もあるので貴重になってしまった生き物がどれ位いるのか把握しておきたいところです。
なってしまったと過去形で書いたのは昔のように自然が豊かな時代であれば、今はトウキョウサンショウウオのように珍しくなってしまった生き物も沢山居たのかもしれませんから。
タイムマシンで過去に戻って、採集やりたいですね。そうしたらゼニタナゴなんかも雑魚扱いでバンバン捕れるんだろうなとw今は見る影もありませんが…
ツチガエル
水中越冬しているので、そのつもりが無くてもどんどん網に入ります。
この地域はどの川や水路でもカワムツ地獄です。
ホントにどこへ行ってもカワムツばかりなんですが…何故これが問題なのかというとhttps://blog.goo.ne.jp/gai6969/e/c5e2a5c9043adcd74ad1b20af8b967d4
過去記事も読んで頂ければご理解出来ると思います。カワムツは西日本原産の国内外来種であり、その強い繁殖力と適応力で在来魚を圧倒し、棲みかやエサを奪っているものと思われます。
https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jji/61/2/61_97/_pdf&ved=2ahUKEwiGyLmpj9fnAhWHFIgKHQi8BeYQFjADegQIAxAB&usg=AOvVaw1tW2fC3HD-GsLffgdlhXG8
論文を見つけました。
https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jji/61/2/61_97/_pdf&ved=2ahUKEwiGyLmpj9fnAhWHFIgKHQi8BeYQFjADegQIAxAB&usg=AOvVaw1tW2fC3HD-GsLffgdlhXG8
論文を見つけました。
という訳で捕獲したカワムツは持ち帰って、微力ながら駆除することにしています。
コイ科にしては口が大きく開きます。この大きな口で在来種を捕食していることでしょう。
日本の魚とはいえ、元々その地に生息する生き物にとってはブラックバスやブルーギルに匹敵する位、脅威になってしまっているかもしれません。
カワムツに混じり、一匹だけヤマメの稚魚が捕れました。※このサイズは非常にデリケートだと思いますので、手は稚魚に逃げられない程度に水に浸けてキンキンに冷やした状態で撮って即リリースしました。
カワムツの捕獲に躍起になっていたら、冬眠中のイモリを掘り起こしてしまったようです。
Σ(゜Д゜)なんと!イモリと一緒にマタナゴも冬眠していたようです。
ツイッターでは大袈裟に婚姻色MAXと呟いてしまいましたが…でも、100%とまではいかないまでもこの時期にしてはかなりの発色ではないでしょうか?見事な腹黒さです。
それと画像では伝わりにくいと思いますが、本種としてはかなり体高があり横幅も肉厚で捕れた時は一瞬、カネヒラと錯覚する程でした。
こちらの方がより分かりやすいですかね。
セボシタビラとおなじくらいうつくしくてとうといおさかなです
メスだと思います。
セボシタビラとおなじくらいうつくしくてとうといおさかなです
メスだと思います。
ここのマタナゴの体高が高いのは、地域性なのかなと思ってます。ゆくゆくは他の地域でのスレンダー体型の成魚も観察してみたいです。
タナゴ釣りを楽しむのは良いことだと思いますが、だからといってタイバラやカネヒラを河川に放流するのは論外ですし、同種のタナゴの生息地だからと放流するのは地域性を損なったり、飼育由来の病原菌をばら蒔く恐れがあるため、安易な放流は絶対にしてはならないです。タナゴの産卵母貝となる二枚貝についても同じことがいえます。
タナゴ愛好家は勿論のこと、オオタナゴの定着やイケチョウガイとヒレイケチョウガイの交雑問題は真珠養殖業者といった、漁業関係者の責任であると思いますので、放流が起源となっている外来種問題には様々な立場の人々が気をつけなければならない問題だと思います。
採集者や飼育者だけの責任ではないということです。
鳥取のザリガニ養殖問題といい、ホントに残念なニュースばかりです…
アメナマやウシガエルやジャンボタニシの前例があるというのに…
アメナマやウシガエルやジャンボタニシの前例があるというのに…
勿論、愛好家も生物多様性に配慮して採集と飼育をやる必要があります。
さて、話を採集に戻しますが…
マタナゴの居た場所では二枚貝が見当たらなかったので、上流を遡りました。途中二股に分かれていて、一方は画像の通り、高い堰がそびえ…
もう一方は段差こそ小さいもののボサや身を隠せる石一つない三面護岸でした。しかも、傾斜がかなりついていたのでボウズハゼ以外の魚では行き来するのが絶望的な感じしかしないです。
魚の行く手を遮らないように工法を配慮して欲しいものです。
下流を見ていないので、貝が居ることを信じたいと思います…
別の川にてようやくウグイ。カワムツに負けずに頑張ってほしい。
本当に人は直接被害を被りそうなときにだけ大騒ぎをしますね。
流域の生態系が激変することや壊れてしまうことも長期的間接的に大きな被害なのだと思うのですがねえ。
仰せの通りです。人体に直接関わることは勿論大事ですが、生態系にも早めに注目して欲しいですよね。後から気付いて慌てて規制かけても手遅れになるパターンが殆どのはずですから。セボシタビラだって早めに対策していれば大掛かりな規制をせずに済んだかもしれません。