魚を大事にしない日本人シリーズ R5-21
ROUND5 魚を食べる時に思った疑問
タラバガニは蟹ではなくヤドカリの仲間だって?見た感じ蟹そのものですが
分類だけの違いで味も食感も蟹と変わらないので蟹と呼んでもいいのでは
←この蟹はズワイ?タラバ?
脅かして済みませんが、姿は蟹そのものですが、タラバガニ(鱈場蟹)は分類上は飽くまでも「ヤドカリ」の仲間なのです。ヤドカリもタラバガニも腹部(裏側)が右側にねじれ、腹部は左側しかありません。かなり分かりにくいのですが、その他も生物的には近寄っています。鱈(たら)が生息する場所で獲れたので、タラバガニ呼ばれました。蟹ではないので現在ならフェイク食品と言われそうですが、命名の歴史も長く味も食感も蟹と変わらないので、タラバガニでいいのではないでしょうか。十脚目と呼ばれ、その中に蟹・ヤドカリ・海老(エビ)も含まれます。
もう1つ、見た感じで比べれば、蟹はハサミ部分を含めて10本足と8本足があるのをご存じですか? エェ!蟹は皆10本足じゃないのと思う方、今度、蟹料理の美味しさに誘惑されず、食べる前にじっくり観察してみましょう。子供の頃のお絵描きや、蟹のデザインマークは10本が多いようです。でも誤解ないように、先程、十脚目と申し上げたように蟹は全て10本ですが、8本に見える蟹があるのです。
ズワイガニが10本、タラバガニは8本に(見える)のです。ズワイガニは、いわゆるハサミが対の2本、足が8本です。松葉蟹(山陰)も越前蟹(福井)もズワイガニで、獲れる場所で名が変わります。一方、タラバガニはハサミ2本に足6本です。関心のある方は、今すぐインターネットで写真を見て下さい。実はタラバガニも10本あるのですが、一番下の2本がとても短く甲羅に隠れているので、上側から見た場合8本に見えるのです。でも食べることを考えたら、2本損したように思えますが・・・
因みに、花咲ガニもタラバガニの近縁種なのでヤドカリです。さて北海道の観光地で食べる、あるいは通販などでは、オホーツク海で獲れた蟹と呼んでいます。オホーツク海産には間違いないのですが、ほとんどがロシア・カナダからの、古く粗悪な質の輸入物です。地元の人はご存じでも、他の地域から来られた方はついつい騙されてしまいます。北方領土の交渉は生き詰まり、中々還ってきません。獲れ立ての蟹が安く食べられるのは、いつのことやら。