区画整理

2010-11-10 | 日記

一昨日、隣の町内と合同で道路拡幅の話し合いがあった。市の職員や都市計画専門の大学教授などが来てあちこちの事例などを紹介しながら説明してくれた。要するに、行政に与えられた限られた予算の中では、どの地域を優先するかは地元住民のまとまりと区画整理に対する熱意のあるなしだ、とのこと。熱意をどうやってみせるかは、「こんな街にしてくれ!」という青写真を示せるかどうかだという。

東北地方でもあちこちで道路整備、区画整理、街作りと称して様々な街が作られてきた。本市に於いても数カ所が作られ、今も作られつつある。

はっきり言って、やってよかったのは車にとってだけ。車を運転するにはかなり楽になった。一方通行が解消されたり、通りや交差点が広くなり、見通しが良くなりすれ違いに神経を使うこともなくなった。街もきれいになり、歩道が広くなり、見た目はすっきりして、やってよかったなあという感じがするのは確かだ。

が、よく見ると、広い歩道を歩いている人はほとんどいない。店にも通りにも客が居ない。明らかに閑散としている。いうなれば悲しい街の出現である。壮大な金と時間をかけて出来上がったのがこんな街なのか、という感じである。

うちの町内は両端の区画整理が終わり、取り残されたように道路が狭くなっている。危険でもある。駅へと続く道なのでバスもよく通る。道路を広げた方がいいというのは誰の目にも明かである。反対する人はほとんど居ない。

しかし、この計画、遅々として進まないだろうな、と想像される。青写真を作れといわれても相当に困難である。商店と住宅が混在した街作りなんか大学の先生もやったことがないと言っていた。そんな都市計画専門の先生でさえ作ったことのないものを自分たちでホイホイ作れるはずもない。通りに全部商店を貼り付ける商店街を作ろうとしてもこれはほとんど無理。今でさえ商店と非商店が半々くらいになってしまっている。30年前はほとんど全部商店だったが、一軒やめ、また一軒やめして、半分くらいになってしまった。

結局、一昨日は2時間以上の話し合いをしたが、これから何度でも話し合いをしましょう。という結論にしかならなかった。

貰うものをもらって、商売をやめて、老後を気楽に暮らしたい、と考えている人が多いだろうなと思う。多分、自分もその一人。そんな人たちが熱心に青写真作りなんか出来るはずもない。仮に他の人たちが頑張って青写真を作ったとして、その通りの街が出来たとして、それで結果がよくなる(客が増える)とはとても思えない。

通りが広くなるから、同じ町内でも向かい同士の交流はめっきり少なくなるだろう。町内としてのまとまりも商店会のまとまりも今より難しくなることだろう。やらない方がいいとはいわないが、期待はほどほどに、というところか。

 


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